「リード獲得」には様々な施策があり、メディアを活用する方法もそのひとつです。
しかし「メディアを使って効果的にリード獲得をするには、どうすれば良いの?」と思っている方もいるのではないでしょうか。
メディアを使ったリード獲得の有効性がわからないと、思うようにリード獲得ができず、売上につながらなくなるかもしれません。
本記事では、リード獲得ができるメディアの種類、それぞれのメディアでリード獲得を行うメリット、施策を紹介しますのでぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
- リード獲得をメディアで行うメリット
- メディアを使ったリード獲得施策
- メディアで良質なリード獲得をするためのポイント
リード獲得に活用できるメディアの種類
リード獲得に活用できる主なメディアの種類は、以下の4つです。
オウンドメディア
オウンドメディアとは、自社が所有するメディアのことであり、マーケティングの場合は主にブログ形式のWebメディアのことをいいます。
自社独自のコンテンツを作成して発信できるなど、他のメディアと比較して最も自由度が高く、CVまでの導線設計をしっかりと行うことで成約につながりやすいリードが獲得できますが、即効性は期待できません。
検索結果で上位を獲得することによって、コンテンツから流入が発生し意向度が高ければCVに至るといった仕組みのため、成果を出すまでには時間がかかるのです。
オウンドメディア運営を軸にしつつ、後述のメディアを組み合わせれば、相乗効果が期待できます。
オウンドメディアの運営に関してはこちらに詳しく記載していますので、併せてご覧ください。
参考記事:「オウンドメディアのはじめ方と運用方法【業務リスト付】」
ペイドメディア
ペイドメディアとは有料の広告メディアのことです。企業が媒体に費用を支払って、確保した領域に広告を出して運用します。
出稿先のメディアを利用する不特定多数の人々へ訴求でき、掲載した時点から人の目に留まるので、短期間で効果を出しやすい方法です。
出向先のメディアはテレビ、新聞、雑誌、ラジオのほか、リスティング広告やバナー広告などのインターネット広告があります。
アーンドメディア
アーンドメディアとは、ユーザーの判断・評価がウェイトを占める、SNSなどのメディアのことです。ユーザーのニーズを踏まえたコンテンツを載せることで、拡散につながり、多くのリード獲得へとつなげられます。
ただし、コンテンツをユーザーに拡散してもらう必要があるので、効果が出るまでには一定の時間が必要です。
また、ユーザー間で連鎖していく口コミは企業側がコントロールできないので、必ずしも自社の望むリードが獲得できるわけではない点がデメリットです。
参考記事:「オウンドメディアとアーンドメディアの関係。ペイドやPESOモデルも紹介」
ニュースメディア
ニュースメディアはマスメディアの1つで、不特定多数に向けて情報を発信できるメディアのことです。メディアの内容に応じてターゲットを設定しやすい点が特徴で、たとえば経営者向けのニュースは、経営層に向けたサービスのリード獲得に効果を発揮します。
会員制度の設定によって記事に関心度の高いユーザーを囲い込めるので、記事のテーマに合致するサービスの場合は、より見込み度の高いリード獲得へとつなげられます。
リード獲得にメディアを使うメリット
各種メディアのリード獲得におけるメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。メディアごとのメリットを知っておくことで、自社がどのメディアを重点的に運用すべきか判断しやすくなり、導入がスムーズに進むでしょう。
以下、メディアのタイプごとのメリットを掲載しますので、参考にしてください。
オウンドメディアのメリット
リード獲得にオウンドメディアを使うメリットは、以下の3つです。
情報発信がしやすい
オウンドメディアは自社で運用するメディアなので、いつでも好きなときにコンテンツを作成・発信することが可能です。
外部メディアを使用する場合は、一時的な不具合で表示されない、情報が削除されるなどのリスクがあります。しかし、オウンドメディアは自社で管理できるので、あらかじめ不具合の原因を除去したり、発信する情報の内容を自由に取捨選択できたりします。
ブランドイメージを構築しやすい
オウンドメディアに掲載したコンテンツは、削除しない限りずっと残り続ける点が特徴です。
SNSでの情報発信はあくまで一過性のものなので、時間が経つと人の目に触れなくなります。しかし自社メディアのコンテンツは運用の継続によって情報が蓄積され、長期的なリード獲得ツールとして役立ってくれます。
特に時代に関係なくユーザーにとって有益なコンテンツであれば、新規のリード獲得を続ける資産となるでしょう。その蓄積がブランディング構築にもつながり、顧客の購入判断へとつながります。
メディア運用自体を事業化できる
オウンドメディアは事業化することも可能です。獲得したリードをサービス購入ページへと誘導するだけではなく、たとえば、広告を掲載して広告料を得るなどの方法で収益を得ることができます。
得られた収益をその他メディアとの連携などに回せば、より良質なリード獲得へとつなげられるでしょう。
ペイドメディアのメリット
リード獲得にペイドメディアを使うメリットは、以下の2つです。
不特定多数にアプローチしやすい
ペイドメディアは、広告などを使って不特定多数の目に触れることができるので、本来は接点のない潜在顧客や低関心顧客へのリーチができます。
既にユーザーがいる媒体を使用することで、自社で集客をしなくても、短い期間で結果が出しやすい点もメリットです。
商材情報を伝えやすい
ペイドメディアでは、広告の出稿方法や内容は広告主が決定できるので、サービスのメリットや有益な情報を効果的に訴求できます。
広告によって潜在顧客に情報を伝え、オウンドメディアで詳しい商品内容を提供すれば、より多くの良質なリードを獲得しやすくなるでしょう。
アーンドメディアのメリット
リード獲得にアーンドメディアを使うメリットは、以下の2つです。
バズると大きな効果を期待できる
多くのユーザーの共感を得て、多くの人の目に触れることをバズると言います。
バズると、ユーザー間の拡散によって大量のアクセスを獲得しやすいので、多くのリードを獲得しやすくなります。
他社との差別化がしやすい
サービスの宣伝に関し、アーンドメディアは他社との差別化がしやすい媒体です。たとえば、サービスの使用者にインタビューした動画を作成してSNSに掲載するなど、担当者次第でいくらでも独自の宣伝ができます。
面白い宣伝の仕方であれば、ユーザーの間で話題になりやすいので、大量のリード獲得が期待できるでしょう。
ニュースメディアのメリット
リード獲得にニュースメディアを使うメリットは、以下の2つです。
効率的にリードを獲得しやすい
ニュースメディアでは、業種や職務レベル・年商の規模等に合わせて、ターゲティングをしやすいという特徴があります。たとえば、アンケートに回答してもらえば、ひとつのニュースにどのような層がアクセスしているかを判別しやすくなるでしょう。
ユーザーの情報を得られることで、より自社サービスに合った層へと訴求できるので、良質なリードを獲得しやすいのです。
独自サービスを設定できる
ニュースメディアには、そのメディアだけのリード獲得手法を設定できます。
たとえば、記事の冒頭分だけを掲載し、そこからは会員だけが読めるようにすることで会員登録を促す、ホワイトペーパーのダウンロードへ誘導するなどのサービスです。
特に専門的なニュースでは読者層が限定されやすいので、会員登録をするということは、それだけ自社サービスに興味がある証拠だといえます。つまり、より質の高いリードを獲得できる可能性があるということです。
リード獲得にメディアを使う施策を解説
リード獲得のために各種メディアを運用する際は、そのための施策を実行していくことが必要です。しかし「どのような施策をすればよいかがわからない」「施策を実行する際に注意すべきことはある?」と思う方も多いでしょう。
以下、メディアのタイプごとの具体的な施策と、それを実行する際の注意点を解説します。
オウンドメディアの施策
リード獲得にオウンドメディアを使う場合は、主に以下の2つの施策を行います。
- 総合的なSEO対策
- コンテンツ作成・管理
総合的なSEO対策
オウンドメディアの検索結果表示上位に上げ、ユーザーの目に触れる機会を増やすために、SEO対策を行います。
SEO対策とは、自社サイトを検索順位の上位に表示するための施策であり、サイトの設計からコンテンツの作成まで、全てSEOを考慮して進めることが必要です。
参考記事:「【完全版】SEO対策とは?SEOの基礎から対策のポイントを解説」
メディアの内部設計やコンテンツ作成で集客した後は、以下のような方法でリード獲得へとつなげましょう。
- バナーなどのCTA(購入などを促すもの)を設置する
- ホワイトペーパーのダウンロードへと誘導する
- ウェビナーへと誘導する
コンテンツ作成・管理
オウンドメディアのコンテンツを作成する際は、ユーザーのニーズ調査後、ユーザーの利便性を重視した良質なコンテンツを作成しましょう。
SEOを考慮したコンテンツを作成するには、以下の5つの点に注意しましょう。
- ユーザーの利便性を重視する
- ユーザーが検索ニーズを満たせるよう、必要な情報を網羅する
- 情報の話者を明確にし、ユーザーがコンテンツを信頼できるようにする
- ユーザーがスマホなどで閲覧することを想定し、画面の可変対応をする
- 読んでいて疑問を感じない、論理的な文章を書く
参考記事:「SEOライティングの基礎。初心者でも質を上げる書き方のコツ5選」
ペイドメディアの施策
リード獲得にペイドメディアを使う場合は、以下の方法をとります。
広告を出稿する
Web媒体・新聞などの各種メディアに自社製品・サービスの広告を出稿する方法です。広告を見たユーザーを他メディアへ誘導し、そこで有益な情報を提供し、ホワイトペーパーダウンロードなどのリード獲得へつなげます。
Web媒体ではリスティング広告、ディスプレイ広告・SNS広告などの媒体がありますが、費用がかかるので、自社メディアの集客効果を最大化できる広告だけを出しましょう。
アーンドメディアの施策
リード獲得にアーンドメディアを使う場合は、以下の方法をとります。
SNSでコンテンツを発信する
SNSのユーザーの生の声が聞ける・拡散力が高いという特徴を活かし、コンテンツを発信します。
コンテンツを発信するだけでは集客に留まってしまうため、オウンドメディアへ誘導し、問い合わせや資料請求などにつなげることでリードを獲得します。
ニュースメディアの施策
リード獲得にオウンドメディアを使う場合は、以下の方法をとります。
- ホワイトペーパーを使う
- アンケートを使う
ホワイトペーパーを使う
記事冒頭だけを掲載し、「より詳しい情報が見たい方は」などの文言で個人情報入力を促し、ホワイトペーパーのダウンロードを誘発する方法です。
ダウンロードしたユーザーは製品・サービスに興味がある可能性が高いので、良質なリードを獲得できる方法です。しかしホワイトペーパーの内容によってリード獲得数が変わりやすい点に注意する必要があります。
ホワイトペーパーの効果をこちらで詳しく解説しているので、併せてご覧ください。
参考記事:「ホワイトペーパーの効果とは?今スグ試せる3つの改善施策と効果測定方法」
アンケートを使う
会員登録したユーザーにアンケートを送付し、多くのリードを獲得する方法です。
回答内容でそのユーザー自社製品・サービスに興味があるかがわかります。しかし、必ずしも自社サービスへのニーズがあるとは限らないので、良質なリード獲得という点では効果的ではないことに注意しましょう。
良質なリード獲得にメディアを活用する際のポイント
各種メディアで良質なリード獲得をするためには、目的を設定し、その達成に向けて常に運用を改善することが大切です。
「良質なリードを獲得するには、どうすれば良いの?」と思う方に向けて、3つのポイントを解説します。
目的を明確にする
自社の課題を明確にし、リード獲得の目的を設定します。
たとえば、サービスの売上が落ち込んだ場合はそれが課題であり、売上アップなどの課題解決方法が目的になります。リード獲得はあくまで設定した目的を果たすためのプロセスとして位置付け、そこからプロセスを達成するための具体的な戦略を立てましょう。
成果目標・具体的な戦略を明確にする
目的を最終目標値(KGI)という数値で設定し、そこに到達するまでの具体的な戦略を立てます。
続いてKGIを達成するための必要なPV数・リピート率などの行動評価指標(KPI)を設定し、それを満たすために必要な施策を考えます。たとえば、PV数を上げるために露出経路(メディアがユーザーの目に触れる経路)を増やすなどです。
適切な分析・改善をする
クリック率・DL率・成約率などを計測し、それをもとに施策の改善をします。計測したデータを分析して原因を見つけ、具体的な改善策を実行しましょう。
たとえば、資料請求数が少ない場合の原因は、問い合わせへの誘導が最適ではないなどが考えられるので、この場合は誘導の最適化が改善策になります。競合や市場動向は常に変化するので、原因を見つけたら、なるべく時間を置かずに改善策を実行しましょう。
まとめ
メディアを使ったリード獲得では、自社に適した方法を使うことで、効率的にリード獲得ができます。
特にオウンドメディアはコンテンツを作り込み、ユーザーにとって良質な情報を提供できれば、長期にわたって効果を発揮します。
メディアを使ったリード獲得施策を実行し、売上アップへとつなげましょう。
メディアに限らないリード獲得の方法や売り上げアップのコツに関してこちらで詳しく解説しているので、是非ご覧ください。
参考記事:「リード獲得とは何?目的や具体的な方法、売上アップのコツを知ろう」