インタビュー記事の書き方。情報をまとめてブラッシュアップするコツ

インタビュー資料

インタビュー内容を記事にするためには、構成をもとにした適切な編集、要点を押さえた書き方が必要です。しかし、取材で得た情報が多く、会話内容を編集しづらいこともしばしば。また、「構成はある程度決まっているものの当初予定していた方向で着地できない」など書き方に悩むことも多いでしょう。ここでは、取材内容を編集する際のコツや書き方、注意したいポイントをご紹介します。

書き方①テープ起こし

ICレコーダーや録音機器で得た音声データを、テキスト化するのがテープ起こしです。インタビュー内容は、小さな情報を拾うためにもすべて書き起こしてください。質問に対するはっきりとした回答はもちろん、つぶやきのような発言にも注目しましょう。インタビュー内容を正確に書き起こすことで、編集する情報量は増えますが、それだけ良い情報があると考えてください。

録音データとは別に、取材メモをとっておいた場合は、それを肉付けするイメージで書き起こすと進めやすくなります。

▼情報を引き出せるインタビューのコツについてはこちらをどうぞ

書き方②方向性に合わせた大枠の編集

事前に決めた構成をもとに、取材で得た情報を分解します。とくに対談形式の場合、質問を重ねていくうちに会話の流れが脱線していくことがあります。そのほか、インタビューを進めるなかで似通った回答を何度も得ていたり話が前後したりと多少イレギュラーなことが起きることも。テープ起こしの内容をそのまま記事化すると、メリハリをつけたはずの構成が崩れて読みにくくなる場合が多いです。

記事としてわかりやすく展開させるためには、質問と回答の時系列や当初予定していた構成に100%沿えないこともある、ということを念頭に編集しましょう。

具体的な編集例

例えば、最初の質問と最後の質問で得た情報(回答)が似ていた場合、一つの質問に対する回答としてまとめてしまうこともあります。ただし、情報を正確に整理し、取材対象者(インタビュイー)の意図をしっかりと読み手に伝えることが大前提です。

テープ起こしした文章を分解して、「どの見出しに載せたら良いか」「似通った回答をまとめられないか」を考え、構成に合わせて調整してください。一人称や三人称視点で執筆するときは、インタビューの回答内容から得た取材相手の雰囲気や人格、思想などを読み取ったうえで言葉を選んで書きましょう。

書き方③用語やトンマナの細かい編集

細かい編集

インタビュー原稿を構成に沿って編集したあとは、もう少し細かい部分を整えます。ターゲットの目線で書けているか、掲載媒体に合ったトンマナであるかなど確認事項を押さえて取り組みましょう。

専門用語

インタビュー記事に専門用語が含まれる場合、ターゲットとなる読者層によっては理解しづらいと判断されてしまいます。その際は、脚注を使い情報を補足するか、専門用語を使わないなど、読者層に配慮してください。

用語の意味については、インタビュー中にこちらから質問してもいいですし、記事にはどう書いたらいいか聞いてしまうのもありです。原稿確認として後日チェックしてもらえれば確実でしょう。

トンマナ

トンマナとは「トーン&マナー」を略した用語です。主に広告業界において使用され、デザインや文章などに一貫性を持たせるためのルールと捉えてください。

記事を掲載するにあたり、どんな読者をターゲットとしているメディアなのかによって、トンマナは変わります。使用可能な記号や表現。英数字は半角と全角どちらを使うのかなど、細かいルールに乗っ取って作られることがほとんど。とはいえ、話し言葉はできるだけ砕けすぎないように書き言葉に修正するのが一般的です。音声を忠実に記事にする必要はありません。

企画・訴求内容

インタビューではたくさんの情報を得られますが、最終的に読者に対して目的(企画)訴求できる記事であるかがポイントです。
どんなことを感じて欲しいのか、どんな価値を提供したいのか、想像しながら編集を行いましょう。

膨大な情報やインタビューの流れに引っ張られ過ぎないように、読者目線で客観的に記事をチェックしてください。

書き方④掲載NG情報がないか

インタビューを受ける相手が不利になる情報、公に発表したくないNG情報はないか確認しましょう。
名前を伏せるべきもの、他社に知られたくない具体的な数値事業内容など、取材対象によってさまざまです。

とくにインタビュー時に「NG」と言われた情報はあらかじめメモ書きで控えておき、確認漏れを防ぎましょう。必要であれば各方面の担当者に確認を取ってください。

情報の抽出と編集で整えよう

記事を編集する際には、インタビューに答えてくれた相手とその周囲の方々への配慮をし、記事を作成していきましょう。
トンマナや掲載されるメディアの世界観に合わせるのも忘れてはいけません。また、編集者と協力するなど、周りの手も借りながら記事をブラッシュアップしてください。インタビュアー(ライター)として責任をもって最後まで取り組みましょう。

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中山佳子

記事の投稿者: 中山佳子

Appmartでコンテンツ制作を担当しています。toC向けのメディアを多く担当してきました。SEOを意識した記事を作成します。

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