オウンドメディアを立ち上げたあとは、記事コンテンツの制作を行うことがほとんどでしょう。しかし、運用するうえで記事コンテンツの構成や文章制作において最低限のポイントを押さえなければ、評価がつかず検索上位コンテンツとして表示されません。
企画段階からポイントを押さえ、検索意図に沿った適切な構成や文章を作成するための知識をご紹介します。
文章作りにつまずかないよう、理解を深めて編集者やライター、メディアに関わる人間の認識を合わせしましょう。
もくじ
ネタ選定とペルソナ設計
検索意図を踏まえたネタ選定
記事コンテンツを制作するうえで「ネタ選定」は、あらゆる点を考慮して決定します。
例えば「パソコン スペック」というSEOキーワードの場合、パソコンのスペックについて詳しく知りたい人=初心者というペルソナがイメージできるでしょう。さらに細かく背景を考えると、パソコンのスペックを把握したうえで購入したいと考えている「比較検討」の段階にいることも想像できます。
このように、検索キーワードから読み取れるニーズ(検索した意図)や対象者を想像できないと、ニーズとずれたコンテンツになってしまいます。
キーワードのニーズは、シークレットモードでキーワードを検索し、上位表示されたコンテンツを調査するか、キーワード検索ツールで得られる共起語を見ることで把握できるでしょう。
▼検索意図や共起語からペルソナ設計を行えば、よりニーズにマッチした記事にできます。
ポイントのまとめ
ポイントしては、まずキーワードを検索する人の「課題」を知ることが大切です。
検索した人の知りたいことに応えるにはネタ選定の段階で記事の着地点までイメージできていると、その後の構成案や文章・タイトル作りも進めやすいです。
記事構成とテキスト
目次を意識した見出し構成
実際に記事のテキストを構成する際には、見出しをいくつか作りましょう。
章ごとに説明できるよう大見出しをつくり、その配下に小見出しを用意。伝えるべき情報をわけて書くことで、ユーザーに見やすい記事ができあがります。
大見出しは、文言がそのまま目次となることがほとんどです。大見出しだけでも記事の流れやポイントがわかるようにすると良いでしょう。また、続けて紹介する小見出しと大見出しの内容に相違がないか確認します。
漢字・カタカナ・平仮名の使い分け
日本語には、「漢字・カタカナ・ひらがな」の3種類があるので、これらの特徴を踏まえた文章やタイトル作りを行うと読みやすさにつながります。そのためオウンドメディアの記事を制作する際、メディアのターゲット層に合わせてルール作りをしておくと一定の水準を保てるでしょう。
若年層をターゲットにしているメディアは、漢字表記が多くならないよう「カタカナ」や「ひらがな」を使います。漢字表記の専門用語が多くなりがちなB to B系であれば、ひらがな表記を部分的に取り入れて見やすくするなど、記事内容に合わせて表記の調整が必要です。
表現や言い回し
表現や言い回しで特に気をつけておきたいケースは、書き手の理解不足で説明が足りない文章、専門用語がありすぎてユーザーが理解できていない文章です。
コンテンツ化する対象を理解したうえで書くことは大前提ですが、情報を扱うものとしてわかりやすく表現する能力も必要です。また、第三者を傷つけてしまう表現、何らかの損失を与えてしまう表現はNG。
読み手に配慮した、丁寧で親切な表現をこころがけることで、コンテンツへの評価も期待できます。
▼文章のトンマナについてはこちらで詳しく紹介しています。
デバイスを意識した改行
ユーザーはスマートフォンやパソコン、タブレット端末など複数のデバイスから接触してきます。画面の大きさによってテキスト・画像の表示は変わってくるので、複数のデバイスからの閲覧を想定した構成や改行を行うことが必要です。
改行がどこで入ると見やすいのかを意識して、モバイルとPCのどちらからも見やすい記事にしましょう。
適度に改行を入れ、テキストをグループごとにまとめることで、モバイルでも見やすい記事を作ることができます。
可能であれば、記事を公開する前にプレビュー画面で確認してください。
SEOやユーザーニーズに配慮した記事コンテンツでも、改行のない文章が続けば、読みにくいコンテンツとしてユーザーにストレスを与えてしまい離脱率に影響を及ぼすでしょう。
タイトル
いくら記事内容が充実していても、見てもらえなければ意味がありません。
記事の構成もそうですが、それ以上に企画力が求められる点はタイトルです。
ポイント①SEO対策
タイトルの文字数は、GoogleやYahoo!の検索一覧の表示文字数を加味して、32文字程度におさめ前半と後半の2文にわけるのがオススメです。
2文にわければメリハリがつき、だらだらと長いタイトルを回避できます。SEOキーワードは25字以内に入れ、タイトルの前半に含めると訴求ポイントがわかりやすく簡潔にできるでしょう。
選定したキーワードが「メディア とは」であれば、「とは」をメインキーワードから離さないようにするのがポイントです。
〇「メディア…とは。……」
×「メディア………。………とは」
▼より詳細なタイトル作りの方法が知りたい方はこちらへどうぞ
ポイント②ユーザーへの意識
B to BやB to Cと、業界によってトンマナや言葉選びは変わってきます。記事のタイトルがユーザーにとって良質なコンテンツとして注目を集められるかは、各メディアで対策が必要です。
- 明確な数字を使った「~選紹介」「~分でできる」というパターン。
- 「まだ~~してるの?」という問いかけや「実は~~じゃない」など、対話系のパターン。
- 執筆者が専門家・資格持ちであればタイトルでその点を強調し、信頼性・権威性がある記事をアピールするパターン。
記事のタイトルはユーザーが最初に目に映すものです。一つ一つのタイトルが「雑誌の表紙」であるかのように、大変重要な価値をもっています。考え抜いてタイトルを決めていきましょう。
ディスクリプション
Yahoo!/Google検索を利用すると、タイトルの下にサイトや記事の説明文が表示されます。これがディスクプションです。
このディスクリプションをリード文として考え、検索したユーザーの興味・関心をひくことができる文章を作りましょう。
たとえば、この記事を閲覧すると何がわかるのかをまとめると関心をひきやすくなります。完結にまとめて、検索意図に対して価値のある記事であることを訴求します。
またSEOキーワードと関連性の高いキーワードを入れておくと、SEOの評価があがる可能性もあります。この時、SEOを意識するあまり不自然な文章にならないよう注意が必要です。
▼ディスクリプション(リード文)の書き方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
自社メディアだからこそこだわる
オウンドメディアはユーザーとのコミュニケーションを行う場です。
直接ではありませんが、WEB接客のような役割なので、「対人」と同じようにサービスを提供できるコンテンツ作りが求められます。
SEO対策は最低条件ですが、顕在層だけでなく潜在層に対する記事制作は運営者側でよく考えて取り組むべきでしょう。
▼記事公開後にリライトが必要と感じたらこちらへどうぞ。