Webサイトで集客するためにコンテンツマーケティングと広告を同時に活用できていますか?双方は補完関係にあるので、うまく活用できれば相乗効果を生み出せます。今回は、販売戦略やビジネス展開ができるよう、コンテンツマーケティングと広告で目標達成するための方法についてご紹介します。
もくじ
潜在顧客向き・コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングは、企業とユーザー間のコミュニケーションをコンテンツを介して行い、集客や市場での認知拡大、販促活動につなげる仕組みです。
潜在層から顕在層向けのコンテンツを用意できれば、リードナーチャリング(顧客育成)も可能です。ただ、中長期的な戦略のため、すぐCVにつながるわけではありません。
コンテンツの種類
ユーザーと関係を構築する主なコンテンツは、SEOコンテンツ、メールマガジン、ホワイトペーパー、ブログ記事、動画などです。
中でもSEOコンテンツは、Google検索エンジンの対策をすれば検索上位を狙えるため、自然検索流入の増加=新規ユーザーの獲得に有効です。潜在層を増やすためにもコンテンツマーケティングを始めるにはまずSEO対策は必須、と言えます。
▼コンテンツの上位表示についてはこちらの記事で紹介しています。
消費行動モデルは「DECAX」
- D…Discovery(発見)
- E …Engage(関係構築)
- C…Check(確認)
- A…Action(行動)
- X…eXperience(体験・共有)
消費行動は、上記のような名称でまとめられており2015年に株式会社電通が提唱しました。
▼消費行動を元にした消費者の行動・心理変化の例
とある課題を抱えたユーザーが検索エンジンやSNSなどで課題解決になる▲社のコンテンツを発見します。これがDの「発見」にあたる部分です。
その後、何度か▲社のコンテンツに接触するなかで、課題を解決するには▲社の商品を購入することが良いと思い始めます。この間にコンテンツを通して▲社に対する「関心」「信頼」「共感」などが生まれ強くなっていきます。これがEの「関係構築」にあたります。
しかし、その商品を本当に購入しても良いか迷い、改めて商品を調べたり、他社と比較検討します。これがCの「確認」です。
最終的に▲社の商品を購入すればA(行動)になり、その後Xの行動として口コミを書いたり、SNSで商品の良さを広めたりします。
BtoB商材だと最後のXの「体験・共有」を顧客に求めるのはなかなか難しいかもしれませんが、 toC商材であれば情報拡散や口コミの効果は強いものです。体験や商品を共有してもらえるよう商品購入後にレビュー投稿フォームに誘導したり、キャンペーン施策を行ったりして情報発信を促すのが良いでしょう。消費者の声が今後の商品展開に役立つかもしれません。
顕在層向き・Web広告
Web広告は、リスティング、ディスプレイ、フィード広告など様々あります。基本的に限られた枠、サイズ、テキスト量の中でキャッチコピーやクリエイティブを練ります。IMPやCTR、CVRを見て一番反応の良い広告にできるよう最適化していきます。
広告の遷移先はLPやサービスページになることが多いので、広告のキャッチコピーと遷移先のページの主張が一貫していることもCVさせるポイントです。
消費行動モデル①「AISAS」
- A…Attention(認知・注意)
- I…Interest(興味・関心)
- S…Search(検索)
- A …Action(行動)
- S…Share(共有)
2005年に株式会社電通が提唱したものです。
まず、純広告などで広く認知させ、リターゲティング広告で何度か広告を表示させて興味を誘います。そのあと、広告内容が気になったユーザーが検索し、商品購入や問い合わせなど、企業にとってのCVを通過、最後はSNSなどで共有する、という流れです。
消費行動モデル②「AIDMA」
これは、インターネット広告やSNSが普及する前の消費行動モデル「AIDMA」です。
消費行動モデル「AIDMA」は下記のような流れです。
- A …Attention(認知・注意)
- I…Interest(興味・関心)
- D…Desire(欲求)
- M…Memory(記憶)
- A…Action(行動)
1920年代、著作家サミュエル・ローランド・ホール氏によって提唱されたもので、かなり古い消費行動モデルです。簡単にまとめると下記のような消費行動になります。
マス広告で消費者に商品・サービスを認知させ興味を誘います。消費者が「欲しい」という欲求を持った場合、能動的に調べたり他社商品と比較したりします。しかしここで購入には至りません。
少し時間を空けて思い出し(再度マス広告を見た、口コミなど)、やっとここで購入という段階に入ります。
ネット普及前に提唱されたAIDMA、ネット普及後に提唱されたAISASとして違いがよく比較されまが、AIDMAは基本的な消費行動の概念として今でも流用できるものなので覚えておいて損はありません。
現在様々な消費行動モデルが提唱されていますが、一番大事なのは自社サイトの利用者が、どのような過程でCVまで至っているかです。消費行動モデルはあくまで参考として活用してください。
相乗効果を狙う4つの方法
広告→顕在層向き、コンテンツ→潜在層向きの施策と考えてください。
顕在層の前段階は潜在層なので、継続的に新規顧客を獲得するには潜在顧客の発掘が必要です。
その具体的な手法についてご紹介します。
①コンテンツで潜在層を増やす
例えば、Google広告やFacebook広告などは、良い広告をより適切なユーザーへ配信しようと、広告への反応を学習しターゲティングや配信の調整を行います。(配信の調整はそれぞれのアルゴリズムによります)
そのためには、一定のデータが必要です。学習するためのデータ(CV数、クリック数など)の母数が少ないとターゲティングが難しくなり、そのまま広告配信していても出稿費用がかさんでしまいます。
コンテンツ配信で潜在層を発掘し、サイトへの流入数増加(顕在層の母数増加)ができれば、一度サイトを訪問したユーザーにリマーケティングでき、よりCVに近い人物への広告配信に役立ちます。
②反応の良い広告→コンテンツにも活用
リスティング広告で高いCV、CTRを出した検索キーワードはユーザーが何を求めているかより明瞭化させます。反応の良い広告の検索キーワードや広告内のテキストを参考にSEOコンテンツを進めれば、顧客のニーズによりマッチしたサイト作りができ、ターゲットの精度向上や認知拡大やSEO効果が見込めます。
③コンテンツの検索クエリを出稿キーワードにする
検索クエリは、サジェスト抽出ではなくユーザーが実際に検索している語句のことです。コンテンツを配信したあと、解析ツールからコンテンツページに対してどのような検索クエリで流入したかわかります。予想外の語句から流入していた場合があるので、可能であればリスティング広告の出稿キーワードを検索クエリに合わせて調整するのも必要です。
④顧客リストを広告に流用
また、サイト流入で何らかの問い合わせ、ホワイトペーパーのDLなどで顧客のメールアドレスを入手できれば、「顧客リスト」として広告配信時のターゲティングに使えます。
※Facebook広告には「類似ターゲティング」という設定があり、顧客のメールアドレスをソースとして有効なターゲティングが可能。問い合わせしたリスト、実際に成約したリストなど、グループ分けをしておくと良い。ただし最低でも1,000以上のリストが必要です。
また、顧客リストはメールマガジンにも使えるので、広告、コンテンツ両方に使える協力な情報です。
※参照:Facebook広告、類似オーディエンスについて
類似オーディエンスについて
まとめ
コンテンツマーケティングと広告はそれぞれの良さがあり、うまく組み合わせれば相乗効果を生み出せます。こればオウンドメディアとペイドメディアの補完関係のかたちです。コンテンツ制作や広告の効果測定に伴う修正など同時に行うことは多々ありますが、双方のバランスを見て、今どちらに注力すべきか判断しながら進めていきましょう。
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