パワーポイントを使った、伝わりやすいプレゼン資料の作り方

会議や商談、セミナーなどのプレゼン資料をパワーポイントで作成する人は多いでしょう。プレゼンにおいて、伝わりやすい資料を作成することの重要性は多くの人が理解しているかと思います。

しかし。いざ資料を作成しようしても、どのような構成やデザインが良いのか分からない人は多いかと思います。大事なプレゼンなのに、資料作成で手が止まってしまい、作業が進まないということはよくあることです。

そこで、この記事ではパワーポイントでプレゼン資料を作成する際のコツやポイントを解説していきます。大事なプレゼンでしっかりと成果を挙げるためにも、これから解説するコツやポイントを覚えていきましょう。

この記事でわかること

  • 伝わりやすいプレゼン資料を作るためのコツ
  • 分かりやすいプレゼン資料とは何か?
  • 見やすいプレゼン資料とは何か?

パワーポイントで作る伝わりやすいプレゼン資料を作るコツ

どれだけ素晴らしい内容でも、相手に伝わらなければ正しい評価は得られません。そのため、商談などで成約率を上げるためには、伝わりやすいプレゼン資料を作ることが重要です。

ここでは、伝わりやすいプレゼン資料を作るコツについてご紹介します。

伝わりやすいプレゼン資料は構成とデザインの2つが重要である

プレゼン資料を伝わりやすくするためには、構成とデザインの2つの要素が重要です。

分かりにくい構成で作成してしまうと、相手は内容を理解することが難しくなります。

また、仮にわかりやすい構成でも、見にくいデザインの資料を作成してしまうと、同じく内容を理解することが難しくなります。そのため、この2つの要素が重要になるのです。

では、相手に伝わりやすい構成とは何か?また、見やすいデザインとは何か?ということについてそれぞれ詳しく解説していきます。

わかりやすいプレゼンにするための構成を伝授

まずは、わかりやすい構成について解説をしていきます。

誰に何を伝えるのかを明確にする

分かりやすい構成を作成するためには、まず「誰に」「何を」という点を明確にする必要があります。これが明確でないと、主張したいことが曖昧になって伝えたいことが伝わらなくなる恐れがあります。

また、相手に応じて適切な表現を選択することも、分かりやすい構成につながります。

例えば、ビジネスプレゼンテーションを行う場合、聞き手が社内メンバーであれば、専門用語や業界用語を使用することができます。一方、顧客や外部の人に向けたプレゼンテーションでは、わかりやすい言葉を選ぶことが重要になります。

このように、誰に何を明確化することで、構成を考える際にわかりやすい内容を作成することができるようになります。

全体の構成を考える

誰に何を伝えるのかを明確化したら、次はプレゼン全体の構成を考えていきます。

先に全体の構成を考えずに資料を作成してしまうと、伝えたいことがぶれてしまい、その結果伝わらないプレゼンになってしまうことがあります。

そのため、誰に何を伝えるのかを明確化したら、資料の全体構成を考えることが重要になるのです。

また、プレゼンテーションには報告と営業の2つの形式があります。報告は、例えば会議で報告するための資料であり、情報を提供することに重点が置かれます。一方、営業は、顧客に製品やサービスを売るために行うプレゼンテーションであり、顧客のニーズや課題に対する解決策を提供することに重点が置かれます。

このように、報告と営業では構成に違いがあるため、どちらのプレゼンテーションを行うのかを明確にし、その上で資料の構成を考えることが重要です。

報告の場合は、情報の整理や整合性を重視し、営業の場合は、顧客のニーズに合わせた提案をするために、顧客視点で資料を作成する必要があります。

構成テンプレートの紹介

伝わりやすいプレゼン資料を作成するためには、全体構成を先に考えておくことが重要であると言いましたが、ゼロから構成を考えるのはなかなか難しいと思います。

そこで、ここでは構成のテンプレートを紹介します。

基本的な全体構成

プレゼンには、序論、本論、結論の3つの基本的な構成があります。

序論では、タイトルや目次、自己紹介、そしてプレゼンの目的を明確に伝えることが重要です。プレゼンのターゲットに合わせ、興味を引くような内容にすることで、プレゼンの成功につながります。

本論は、伝えたい内容をシンプルかつ明確にまとめ、具体的な例やデータを用いて説明することが良いでしょう。報告型と営業型で構成が大きく構成が異なるため、プレゼンの目的に合わせた構成を考えることが重要です。

結論では、全体のまとめや質疑応答などを入れることが必要です。聴衆にプレゼンの内容をしっかりと理解してもらい、質問や意見を受け付けることで、プレゼンの成果を上げることができます。

以上がプレゼンの基本的な構成テンプレートになります。

この基本テンプレートをもとに提案型、もしくは営業型の構成に作り変えていきます。

それぞれのテンプレートについては次に詳しく説明していきます。

報告型のテンプレート

提案型のテンプレートでは以下の構成で作成をしていきます。

  • 序論
    タイトル→目次
  • 本論
    結論→理由→具体例→結論
  • 結論
    全体のまとめ→質疑応答

報告型のプレゼンテーションでは、プレゼンの目的と結果を明確に伝えることが重要です。そのため、本論では結論をわかりやすく伝えるPREP法を使って構成を作ります。

PREP法とは、Point(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(結論)の4つの要素を使って、伝えたい内容をシンプルにまとめる方法です。PREP法を使うことで、相手がプレゼンの内容を理解しやすくなり、伝えたいメッセージがより強く伝わるようになります。

営業型のテンプレート

営業型のテンプレートでは以下の構成で作成をしていきます。

  • 序論
    タイトル→目次→目的(プレゼンの趣旨を説明)
  • 本論
    問題提起→煽動→解決策→利得→証拠→内容→提案→適合→行動
  • 結論
    全体のまとめ→質疑応答

営業型のプレゼンでは、自社の商品・サービスを提案することが目的です。そのため、クライアントが抱える課題と、それに対してどのように解決できるかを明確にすることが重要です。このとき、PASBECONAの法則が役立ちます。これは、神田昌典氏が提唱したものであり、この法則を使うことで、顧客が抱える課題から商品・サービス提案に至るまでの流れを明確にし、購買意欲を高めることができます。

PASBECONAの各項目の意味を以下に記載します。

Problem(問題提起) 顧客の抱える課題を明確にする。
Agitation(煽動) 課題に対して、どのような影響があるのかを説明する。
Solution(解決策) 自社の商品・サービスがどのように課題を解決できるのかを提案する。
Benefit(利得) 自社の商品・サービスを利用した場合、どのような利益が得られるのかを説明する。
Evidence(証拠) 自社の商品・サービスによって実際に解決された事例などを紹介する。
Content(内容) 商品・サービスの詳細を説明する。
Offer(提案) 具体的な提案を行い、顧客に購入を促す。
Need(適合) 顧客のニーズを把握し、商品・サービスが必要であることを説明する。
Action(行動) 顧客に行動を促し、購入につなげる。

この内容に沿って資料を作成することで、商品やサービスをうまくアピールすることができます。

参照ページURL:【第一人者のコピーライティング技術100】 劇的改善! 企画書&プレゼンに コピーライティングを活用する方法

以上のように、まずは誰に何を伝えるのかを明確にして、それを伝えるための構成を設計することによってわかりやすいプレゼンをすることができるようになります。

見やすいプレゼン資料を作るための5つのポイント

前述した通り、分かりやすい構成を考えても、プレゼン資料自体が見にくいと、情報が伝わりにくくなります。

そのため、ここでは見やすいデザインを作るためのポイントを5個紹介していきます。

ワンスライド・ワンメッセージで作る

一つのスライドで伝えたいことは、一つだけに絞って作成するようにしましょう。例えば、プレゼンテーションで説明する内容が複数ある場合、それらを一つのスライドに詰め込むと、聞き手はどれがポイントなの分からなくなります。

そのため、最も重要なポイントを一つ選び、それに焦点を当てたスライドを作成することが重要です。

文字数はなるべく少なくする

スライドの文字数が多いと、伝えたいことが相手に伝わりにくくなります。

そのため、スライドには必要最小限の情報だけを記載するようにしましょう。ただし、情報が不十分だと、内容を理解できなくなります。

その場合は、図や表などを挿入して、理解しやすいように工夫を行いましょう。

そうすることで、少ない文字数でも理解できる内容を作成することができます。

装飾はしすぎない

装飾をしすぎると、スライドが見づらくなり、その結果伝えたいことが伝わらなくなる可能性があります。そのためには、シンプルでわかりやすいデザインを採用することが大切です。例えば、フォントサイズや色を統一し、余白を十分に確保することで、スライドの見やすさを向上させることができます。

配置をそろえる

文字や図を配置するときは、配置を揃えるようにしましょう。そうすることで、スライド全体が一貫性を持ち、見やすくなります。

また、配置がバラバラだと、視覚的に情報を理解することが難しくなってしまう場合があります。そのため、スライドを作成する際には、配置にも注意を払い、見やすいスライドを作成しましょう。

例えば、関連する要素をグループ化して配置したり、重要度の高い要素を目立たせたりすることで、見やすくなります。

視線動線を意識する

スライドにテキストや図を配置する際には、人間の自然な視線の動きに沿って配置することで、読みやすいスライドになります。見やすいスライドを作成するためには、具体的にどのような配置をすればよいかを次で詳しく説明します。

Z型・F型・N型

人間の視線は以下の3つの形に移動するとされています。

Zの法則 Zの形で視線が移動する。横書きのものを見た際にこの形で動くとされています。最初に左上から右下にかけて動き、その後右上に戻ってきて右下に向かいます。これにより、人間はページ全体を見渡すことができます。
Fの法則 Fの形で視線が移動する。Webページなどの縦に長いページを見た際にこの形で動くとされています。最初に上部から下にかけて動き、その後左上まで戻ってきて右下に向かいます。これにより、人間はページの上部にある重要な情報に集中することができます。
 Nの法則 Nの形で視線が移動する。縦書きのものを見た際にこの形で動くとされています。最初に左上から右下にかけて動き、その後右上から左下へと移動し、最後に右下に向かいます。これにより、人間はページ全体を見渡すことができます。

スライドを作成する際には、これらの法則を意識して文字や図を配置すると見やすい資料になります。例えば、Zの形で視線が移動するときには、左上にタイトルを配置し、右下には最も重要なポイントを配置する。

また、Fの形で視線が移動するときには、上部に重要な情報を配置し、下部に補足的な情報を配置するといった具合です。このように、視線の動きに合わせて情報を配置することで、スライドを見た人がスムーズに情報を理解できるようになります。

大→小

人間の視線は、大きいものと小さいものが並んでいるとき、大きいものから小さいものへと移動することが一般的です。また、太いものから細いものへと視線が移動する傾向があります。これは、人間の目が大きいものや太いものに反応しやすく、その後に小さいものや細いものを見るようになっているためです。

そのため、スライドを作成する際には、重要な要素を大きく表示し、その下に関連する補足情報や詳細を小さく表示することで見やすいスライドになります。

ここで紹介したそれぞれ5つのポイントを意識することによって、見やすいプレゼン資料を作成することができます。

プレゼン資料を作成するときには、それぞれのポイントを守って作成していきましょう。

まとめ

以上が伝わりやすいプレゼン資料の作成方法です。

構成とデザインという2つの要素を意識して作成することで、伝わりやすい資料を作成することができます。伝わりやすいプレゼン資料を作成すれば、営業プレゼンなどで成約率を高めたり、会議やセミナーなどで相手に内容をしっかりと理解させる効果を期待できます。

しかし、営業やセミナー等のプレゼンを行う場合。まず見込み客(リード)を獲得する必要があります。

なぜならば、相手がいなければ、プレゼンを行うことができないからです。もし見込み客(リード)の獲得にお困りの場合は、おすすめの方法があります。

リード獲得をしたいならホワイトペーパー

その方法というのが、ホワイトペーパーです。

ホワイトペーパーは、単にリードを獲得するだけでなく、顧客育成にも非常に効果的です。ホワイトペーパーを提供することで、自社の商品・サービスに対する顧客の興味関心を高めることができます。

その結果、商談時の成約率を高める効果を期待できます。

しかし、ホワイトペーパーの構成や作成方法は、プレゼン資料とは大きく異なります。

もし効果的なホワイトペーパーを作成したいのであれば、ノウハウのある企業にご相談をするのが最もおすすめです。

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武井順一

記事の投稿者: 武井順一

Appmart制作Gの武井です。 ネットワークエンジニアとして働いたのちに、Web広告運用を経験。 Webマーケティングの世界に入りました。趣味は散歩やランニングです。

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