「読まれるホワイトペーパーの構成が知りたい」
「質の良いホワイトペーパーを作って見込み顧客の獲得・育成につなげたい」
と思っているものの、具体的な作成方法がわからず困っている方も多いでしょう。
結論からお伝えすると、読まれるホワイトペーパーにはいくつか共通の型(構成)があります。さらに、ホワイトペーパーにはいくつか種類があるため、その種類ごとにマッチする構成を採用することも重要です。
そこでこの記事では、ホワイトペーパー制作代行サービスを提供する弊社Appmartの知見をもとに、読まれるホワイトペーパーの構成やホワイトペーパーの種類ごとに採用すべき構成のテンプレートを紹介します。
成功事例を踏まえて紹介しているので、ぜひご参考ください。
もくじ
【おさらい】ホワイトペーパーの目的やメリットとは?
ホワイトペーパーは、リード獲得・育成を促進するためのマーケティング施策のひとつです。
サイト訪問者にダウンロードを促すことで見込み顧客の実名化につながる他、既存の見込み顧客の自社製品への興味関心を深めたり、検討度合いを図ったりする際にも役立ちます。
ホワイトペーパーについて詳しく知りたい方は下記の記事をご参考ください。
【関連記事】ホワイトペーパーとは?マーケティングでの活用方法を徹底解説
ホワイトペーパーに必要な7つの基本構成要素
ホワイトペーパーの構成要素には以下の7つがあります。
1. 表紙
2. 概要・目次ページ
3. 課題の提示
4. 解決策の提案
5. 事例やデータの提示
6. 結論と次のステップ
7. 会社情報と連絡先
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 表紙
表紙は、ホワイトペーパーの第一印象を決定づけ、読者の興味を引くために重要なパートです。
魅力的なデザインと明確なタイトルは、読者の関心を高め、資料を手に取ってもらうきっかけとなります。
そのため、ホワイトペーパーの構成要素のなかで最も重要といっても過言ではありません。ぜひ、読者がダウンロードしたくなるようなタイトル・デザインを採用しましょう。
2. 概要・目次ページ
概要・目次ページの役割は、ホワイトペーパー全体の要点を短くまとめ、ユーザーに全体像を伝えることです。
忙しい読者が短時間で内容を把握できるようにすることで、本文への関心を高められ、最後まで読んでもらいやすくなります。
ホワイトペーパーは最後のページに、オファー(読者に起こしてほしいアクション)を提示するため、概要・目次ページで読者の関心を引けるよう、意識しましょう。
3. 課題の提示
表紙、目次ページの次には読者が抱えているであろう課題を提示します。
課題のパートは読者の共感を得るためのパートです。課題パートで読者が解決したい課題に共感できれば、その次のパートである解決策パートに読み進めてもらえる可能性が高くなります。
4. 解決策の提案
解決策の提案パートでは、提示した課題に対する具体的な解決策を示すことにより、読者に有益な情報を提供する役割があります。
このパートの内容が濃い、または読者にとって真新しいものであればあるほど、ホワイトペーパーをダウンロードした満足度が高まり、その後のアポや商談が取りやすくなります。
5. 事例やデータの提示
事例やデータを提示するパートを設けることで、提示した解決策に説得力を持たせることができます。
そのため、自社の事例やデータは積極的にホワイトペーパーの構成に盛り込むことをおすすめしています。
6. 結論・オファー
ホワイトペーパーの最後のページには、結論・オファーを記載します。ここで重要なのは、オファーを明確に提示することです。
オファーとは、読者にしてほしい「次の行動」のことを指します。
例えば、
・事例に関するホワイトペーパーを制作した場合は最後のぺージに問合せや無料トライアルのオファーを提示する
・調査系のホワイトペーパーを制作した場合には、別のホワイトペーパーのDLを促すオファーを提示する
など、ホワイトペーパーの種類に合わせてオファーを変えるのがポイントです。
7. 会社情報と連絡先
最後のページには、連絡先や会社情報を明記するのも忘れないようにしましょう。読者にとって信頼できる情報を提示することで、次のオファーを起こしやすくするという意図があります。
【種類別】ホワイトペーパーの構成案とテンプレート例
ホワイトペーパーの構成案には、以下の3つがあります。
1. 課題解決型ホワイトペーパー
2. サービス比較型ホワイトペーパー
3. 成功事例型ホワイトペーパー
それぞれの種類によって理想的な構成が異なるため、それぞれ詳しく見ていきましょう。
課題解決型ホワイトペーパー
課題解決型ホワイトペーパーは、顧客が直面する具体的な課題をはっきりさせ、それに対する解決策を提示することで、顧客の信頼を獲得し、自社製品やサービスへの関心を高める役割があります。
例えば、営業支援システムを提供する企業が「営業担当者の負担を減らす方法」というテーマのホワイトペーパーを作成した場合を考えてみましょう。
この場合、業務効率化の手法やシステム導入のメリットを詳しく解説することで、顧客は自社の課題解決に役立つ情報を得られると想定できます。
このように、課題解決型ホワイトペーパーは、顧客のニーズに直接応える内容で構成することが重要です。
課題解決型ホワイトペーパーの構成案は以下の通りです。
例:
タイトル:顧客の課題と解決策を明示する サブタイトル:詳細な内容やメリットを補足 |
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・課題の背景と重要性 ・ホワイトペーパーの目的 |
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・現状の問題点 ・課題が引き起こす影響 |
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・具体的な解決方法 ・自社製品・サービスの活用方法 |
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・導入企業の事例紹介 ・成果や効果のデータ |
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・解決策の要点 ・次のステップの提案 ・会社概要 ・連絡先情報 |
サービス比較型ホワイトペーパー
サービス比較型ホワイトペーパーは、複数のサービスや製品を比較・検討する際に、顧客が最適な選択を行えるよう、各サービスの特徴や違いを明確に示す役割があります。
比較情報の提供で、顧客の意思決定をサポートすることで、自社サービスの優位性をアピールできるのがメリットです。
例として、クラウドサービスを提供する企業が「主要クラウドサービス徹底比較」というホワイトペーパーを作成した場合を考えてみましょう。
各サービスの機能、価格、サポート体制などを細かく比較したホワイトペーパーにすることで、顧客は自社に最適なサービスを選ぶ参考にできるはずです。
サービス比較型ホワイトペーパーの構成案は以下を参考にしてみてください。
例:
タイトル:比較対象と目的を明示 サブタイトル:比較の視点やメリットを補足 |
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・比較の背景と目的 ・ホワイトペーパーの概要 |
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・比較項目の説明 ・評価基準の明確化 |
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・各サービスの特徴 ・機能、価格、サポート体制などの比較 |
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・各サービスの強みと弱み ・最適な選択肢の提案 |
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・自社サービスの優位性 ・導入事例や実績 |
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・比較結果の総括 ・次のステップの提案 ・会社概要 ・連絡先情報 |
成功事例型ホワイトペーパー
成功事例型ホワイトペーパーは、自社製品やサービスの導入によって得られた顧客の成功事例を紹介し、潜在顧客に具体的な成果を示すことで、信頼性を高める役割があります。
実際の成功事例は、潜在顧客にとって導入後の具体的なイメージを持ちやすくし、安心感を与えるでしょう。また、他社の成果を知ることで、導入へのハードルを下げる効果があります。
例えば、CRMソフトを提供する企業が「顧客満足度を30%向上させたA社の事例」というホワイトペーパーを作成した場合を想定してみましょう。
このホワイトペーパーにより、同じ課題を持つ企業は、導入後の成果を想像しやすくなるはずです。
成功事例型ホワイトペーパーの構成案は以下の通りです。
例:
タイトル:具体的な成功事例を明示 (例:「XXサービスで売上が50%向上した事例」) サブタイトル:どのような課題が解決されたか補足 |
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・事例を紹介する背景と目的 ・ホワイトペーパーの概要 |
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・成功事例企業が直面していた課題の説明 ・課題がもたらす影響 |
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・自社製品・サービスの導入方法 ・解決策を実行する際の手順やポイント |
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・導入後の効果(データや具体的な数値を提示) ・成果に至るまでのステップ |
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・実際に使用した企業からのフィードバック ・顧客が感じたメリットや評価 |
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・成功事例の要点と教訓 ・次のアクションの提案(例:導入相談の促進) ・自社の概要と導入支援の特徴 ・連絡先や問い合わせ方法 |
【関連記事】ホワイトペーパーの種類を徹底解説!制作ポイントと型の選び方
初心者でも簡単!ホワイトペーパー作成の5ステップ
ホワイトペーパーの作成プロセスは複雑に思えるかもしれませんが、次の5つのステップに従うと、初心者でも効果的なホワイトペーパーを作成できます。
それぞれの進め方を解説します。
1. 目的をはっきりさせる
ホワイトペーパーを作成する際は、まずその目的の明確化が成功の鍵です。
目的が定まっていないと、内容が散漫になり、読者に伝えたいメッセージが曖昧になります。
明確な目的は、資料全体の方向性を決定し、効果的な情報提供を可能にします。
例えば、新製品の認知度アップが目的の場合、その製品の特徴やメリットを詳しく解説する内容に焦点を当てる必要があります。
一方、業界の課題解決が目的の場合は、関連するデータや事例を中心に構成する必要があるでしょう。
このように目的があるからこそ、記載すべき内容が見えてくるため、ホワイトペーパー作成前は、まず達成したい目標を明確にする必要があります。
2. ターゲット読者の設定
次に、ホワイトペーパーのターゲットとなる読者を具体的に設定しましょう。
読者像がはっきりしていない場合、ホワイトペーパーに記載すべき情報の取捨選択が難しくなります。また、ターゲットがはっきりしていると、読者が何を知っていて、逆に何を知らないかが明確になります。
例えば、DXについて何も知らない初心者に向けたホワイトペーパーを制作する場合、そもそもDXとは?というパートが必要になります。
一方で、「DXの推進事例」について情報収集しているユーザーに対しては、DXの概要の説明は不要と判断できるでしょう。
このように、ターゲット読者を明確にすることで読者のニーズに合致した効果的なホワイトペーパーを作成できます。
3. 課題の特定とトピック選定
ホワイトペーパーを制作する際は、課題の特定とトピック選定も重要です。
前で記述したように、ターゲットを設定することで、自ずと課題やトピックが選定されます。
課題やトピックは具体的であればあるほどホワイトペーパーの情報が濃くなり、有益性が増すため、できるだけ自社抽象度が低い、具体的なものをホワイトペーパーに反映しましょう。
4. 情報収集と構成作成
選んだトピックに基づき、必要な情報を集め、ホワイトペーパーの構成を作成することが次のステップです。
十分な情報収集は、内容の信頼性と深みを増し、読者に価値ある資料を提供するために不可欠です。また、明確な構成は、情報を整理し、読者が理解しやすい流れを作るのに役立ちます。
構成を作成する際は、前の見出しで紹介したテンプレートをご参考ください。
5. 執筆とデザイン
最後に、集めた情報と作成した構成に基づいて執筆を行い、適切なデザインを取り入れましょう。
明確で簡潔な文章は、読者に情報を効果的に伝えるために重要です。また、視覚的に魅力的なデザインは、読者の興味を引き、内容の理解を助けます。
例えば、重要なデータをグラフや図表で視覚化し、適切な箇所に配置することで、読者は情報を直感的に理解できます。
また、統一感のあるフォントやカラーの使用で、プロフェッショナルな印象を与えるでしょう。
したがって、効果的な執筆とデザインの適用は、ホワイトペーパーの完成度を高め、読者にとって有益な資料とするために不可欠です。
【関連記事】読み手の興味を惹くホワイトペーパーのデザインとは?事例や成果を出すコツも紹介
ホワイトペーパーの構成作成、3つの注意点
ホワイトペーパー構成の適切な作成は、読者に効果的にメッセージを伝えるために不可欠です。以下に、ホワイトペーパーの構成作成時に注意すべき3つのポイントを解説します。
読者視点を忘れずに書く
ホワイトペーパーを作成する際は、常に読者の視点に立ち、彼らのニーズや関心に応じた内容を提供することが重要です。
読者の期待や関心を無視した内容は、興味を引かず、情報の伝達効果が下がってしまいます。
読者が求める情報を提供することで、信頼性を高め、関心を維持できるでしょう。
例えば、技術者向けのホワイトペーパーであれば、技術的な詳細や具体的なデータを重視する必要があります。一方、経営者向けの場合、ビジネスへの影響やROIに焦点を当てましょう。
ホワイトペーパーの構成を作成する際は、ターゲット読者の視点を常に意識し、彼らにとって価値のある情報の提供が成功の鍵です。
自社の売り込みが強くなりすぎない
ホワイトペーパーでは、自社製品やサービスの売り込みを過度に強調しないよう注意してください。
宣伝が多いと、読者に不信感を与え、資料全体の信頼性を損なうかもしれません。ホワイトペーパーは、客観的で有益な情報を提供することが目的であり、過度な売り込みはその目的に反します。
例として、製品の紹介に終始するホワイトペーパーは、読者から「ただの広告」と受け取られ、敬遠されるかもしれません。
一方、業界の課題や解決策を中心に据え、その中で自社製品をさりげなく紹介すると、読者の信頼を得られるでしょう。
したがって、ホワイトペーパー作成時には、読者への価値ある情報提供を最優先とし、自社の宣伝は控えめにしてみてください。
著作権や引用元に気をつける
ホワイトペーパー作成時には、他者のコンテンツを引用する際、著作権を尊重し、適切に引用元を明記しましょう。
著作権を侵害する行為は、法的な問題を引き起こすリスクがあり、企業の信用を損なうかもしれません。また、適切な引用は、資料の信頼性を高める要素でもあります。
例えば、他社の調査データやグラフの使用時は、出典を明記し、必要に応じて使用許可を取得しましょう。出典を書くことで、情報の信頼性が上がり、読者に安心感を与えます。
ホワイトペーパー作成時には、著作権や引用元に十分注意を払い、適切な手続きを踏んでください。
成功事例から学ぶ!効果的なホワイトペーパー活用法
ホワイトペーパーは、企業が専門的な情報や解決策を提供するための重要な資料です。効果的な活用で、マーケティング戦略の成功に大きく役立ちます。
そこで、ホワイトペーパーの成功事例と活用法をご紹介します。
コンスタントにDLされるホワイトペーパーでリード件数アップ!(GMOリサーチ株式会社)
ホワイトペーパーの導入で、見込み客の獲得数が上がった事例です。
GMOリサーチ株式会社様では以前より、Web上にダウンロード用コンテンツが少ない課題がありました。
また、数多くホワイトペーパーを用意している競合他社が多いと感じておられました。ホワイトペーパーが多い会社は積極的に情報提供をしており、会社として信頼性が高いイメージも持たれており、自社で作る必要性が出ている状況でした。
しかし、リード数を増やすため、ダウンロード資料拡充の必要もあったものの、ホワイトペーパー制作のリソースやノウハウが少ない問題がありました。そこで、ホワイトペーパー制作を行う弊社にご依頼いただきました。
ホワイトペーパーの導入後は、以下の成果が出ています。
- ホワイトペーパーのコンスタントなダウンロード
- リードの獲得
特に、「デジタルシフトにおけるオウンドメディアのコンテンツ活用術」というホワイトペーパーのリード獲得率が高いとのことです。
今後は、これまでと同じく幅広いテーマでもホワイトペーパーを作りつつ、より顕在層に向けたクロージング用のものも作っていきたいそうです。
【関連記事】コンスタントにDLされるホワイトペーパーでリード件数増加
記事コンテンツ&ホワイトペーパーの導線設計で、CV数アップ!(日本コンピュータビジョン株式会社)
ホワイトペーパーと記事コンテンツを組み合わせた導線設計によって、リード獲得と顧客育成の両面で成果を上げた事例です。
日本コンピュータビジョン株式会社(JCV)様は、リード獲得のためにホワイトペーパーの必要性を認識していました。しかし、社内での制作リソースが不足しており、外部のサポートが求められる状況でした。
また、製品の認知度が低く、使用シーンやイメージを顧客に伝える手段が課題となっていました。
そこで、広告出稿時のリード獲得効果を高めるため、ホワイトペーパーに加えて記事コンテンツの制作も弊社にご依頼いただきました。
導線設計の見直しにより、コンテンツの相乗効果を高める取り組みを進めた結果、以下の成果をあげています。
- リード獲得の向上
広告やコーポレートサイト経由で、ターゲット層からのダウンロードを獲得できるようになりました。
- ダウンロード数の増加
ホワイトペーパーへの導線設計を改善したことで、記事コンテンツからの流入が増加。ダウンロード数も着実に増えています。
【関連記事】記事コンテンツとホワイトペーパーの導線設計を行い、CV数増加を実現
ホワイトペーパーの構成はプロに任せるのも選択肢のひとつ
ホワイトペーパー制作は、ターゲット設定、課題の明確化、構成案作成、デザイン、執筆といった専門的なプロセスが重要です。
これらが欠けていると、読者の共感を得られない内容や、見た目に魅力のない資料となり、期待した成果が得られないかもしれません。
こうした課題を解決するためには、プロに任せるのもおすすめです。
ホワイトペーパーの制作代行サービスを活用すると、以下のメリットがあります。
- ターゲットのニーズに合わせた適切な構成
- 魅力的で高品質なデザイン
- 制作プロセスの効率化やリソースの節約
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