オウンドメディアが失敗する原因は?早期見直しで改善しよう


オウンドメディアは中長期的な戦略と運用があってこそ成果を実感できるマーケティング施策です。
そのため、メディアを育てていく途中で失敗は避けたいと考える企業様は多いでしょう。そこで今回は、オウンドメディアが失敗してしまう原因や失敗を避けるために何が必要なのかご紹介いたします。

全体的なメディア運営が考えられてない


オウンドメディア失敗の原因で最も多いのが、運営に関する戦略設計の失敗です。

目標設計(KPI/KGI)が高すぎる

KGIは、目標の達成を計測する最終的な指標、ゴールのことです。
KPIはKGIを達成するための過程、中間ゴールを評価するための指標です。KPIとKGIの設定は、オウンドメディアを成長させ、成功させるための数値目標として立てられますが、オウンドメディアの仕組み上効果が出るのは早くても半年は必要です。

そのため、KGI・KPIも半年、1年、2年と長い期間で設定する必要があり、かつ実施する施策で果たして目標数値を達成できるかをよく考えなくてはなりません。この数値目標が高すぎると実際に行う施策では達成できず「失敗」となってしまいます。

リソース不足

オウンドメディアを着実に成長させるためには、充実したコンテンツ内容と数、定期的な更新が必要です。
しかし、社内リソースが不足している場合は、稼働率が不安定になり評価対象となるコンテンツの配信が滞ってしまいます。さらに、誤字脱字のチェック漏れ、コンテンツの効果測定ができないなどでコンテンツ全体の質も低下。人も時間もないとなると、オウンドメディアの維持ができない=集客ができないことになるので、社内での予算取りも難しくなり失敗という結果になってしまいます。

マネタイズができない

オウンドメディアはコンテンツ制作や保守管理系のランニングコストなどコストがかかります。そのため、「マネタイズ」ができずに、閉鎖するケースも少なくありません。
オウンドメディアは、コンバージョン(サイト運営で獲得できる成果)につなげることが目的です。しかし、「マネタイズができない」=「コンバージョンにつながらない」という事態になり、集客方法としての価値を失います。
オウンドメディアの失敗原因の中では致命的と言えるでしょう。

コンバージョンにつながらない場合、広告枠を売るのか、記事広告を作成するかなど、マネタイズ方法を検討することも必要です。

コンテンツに原因がある

運営全体による失敗以外にも、コンテンツ(記事)が原因となることもあります。

SEOの要素が不足している

SEO(検索エンジン最適化)は、ユーザーの検索意図に対して適切なサイトを上位表示させる仕組みです。
SEO対策ができていないと、せっかく手間をかけて記事作成したのに、人の目に触れずにインターネット上にある多くの情報に埋もれてしまいます。
検索した人が何を目的にして検索したのか、検索キーワードの意味を考えてコンテンツの中にキーワードを適切に組み込まなければいけません。SEOの知識不足が主な原因となるため、読者にとって価値の高い記事が何かなどコンテンツマーケティングを学ぶ必要があるでしょう。

ペルソナ(ターゲット)がぶれている

「ペルソナ」とは、「見込み客(架空のユーザー)」のことです。
まず自社の顧客が誰なのか……これをはっきりさせる必要があります。ペルソナが設定されていないと顧客目線が欠如したコンテンツやメディアになり、エンゲージメント(メディアへの愛着)や顧客ロイヤルティ(信頼、愛着、忠誠心)の向上につながらず、検索結果上のCTRやメディアのPV数、滞在時間に影響を与えます。また、クローラー(情報収集する検索エンジンロボット)からの評価も受けにくくなります。
さらに、ターゲットが不在のため施策も打ちにくく効果もいまひとつ。誰をターゲットにしているのか、年齢・性別・ライフスタイルなど具体的に考えておくことが必要です。

インデックスされた記事数が少ない

インデックスとは、検索エンジンのデータベースに登録されたことを指します。
記事コンテンツであれば、記事を公開している状態と考えてください。
インデックスされた記事はクローラーが情報収集したうえで評価しにくるので、単純に評価対象となるコンテンツがないとメディア全体の成長につながりにくいというわけです。

更新ペースが停滞している

自分が好きなサイトでも、更新が無いと訪問する回数が減りませんか?
更新のペースが遅ければそれだけアクセス数が減っていきます。コンスタントにコンテンツを配信し評価も受けてきたものの、更新ペースが停滞してサイトに対する評価が下がってしまった、ということはあり得ます。

ルールのない制作

記事を制作する上でのルールとして「レギュレーション」の設定は必要です。テキストや画像のレギュレーションがないことは、記事の質がばらばらになり、読みにくい記事ばかりのサイトになります。
ルールがないことは、記事の質が下がる直接的な原因になってしまうのです。

企画力が課題となっているケース

企画力はコンテンツ、メディア全体の施策に影響するものです。
身内しかわからないネタ、自社のアピールばかりのコンテンツ、新鮮味のない企画が続いていないでしょうか。個人のブログはそれでもいいですが、オウンドメディアではそうはいきません。
書きたいことを書くのではなく読者や求めていることを考えて企画につなげていきましょう。
目標が「SNSでバズる」なら、共有したくなる面白い・楽しい企画を。「SEOで着実な成果がほしい」ならターゲットや競合を加味しつつ、評価され順位を獲得できるようにコンテンツのSEO設計が必要になります。

コンテンツ制作陣の体制が整っていない

リソース不足が解消しても「編集長」「編集者」「ライター」などの担当者が決まっていなければ、失敗してしまいます。
組織内の役割を決めることは、責任の所在を決めることです。体制を整えることで責任が発生し、自分のやる範囲がはっきりとわかります。体制が決まっていないと最悪の場合、チェックフローの不備で誤情報の発信なども発生してしまいます。

失敗しないためには?


原因がわかったところで、失敗しないための対策方法を見ていきましょう。

運営代行会社へコンサルティングを依頼する

コンテンツ数は豊富なのに客数が増えない……などの状態は、自分たちだけで解決するのは難しいです。
そんな時は、他者の視点を借りましょう。
最適なのがコンテンツマーケティングを専門で行っている代行会社への依頼です。自分が気づかない問題点や課題を第三者に指摘してもらうことで、修正すべき点が見えてきます。
コンサルティングだけをお願いするのか、運営代行自体をお願いするのかは、自社の課題もふまえて検討してみると良いかと思います。

継続すること

オウンドメディアは半年~1年経ってから効果が見えてくることもあります。
効果がないからと更新を止めることは、弱点や問題点もわからないまま、それ以上進めなくなってしまいます。成功するためにも地道に継続して情報を配信していくことが必要なのです。

リソースの確保

リソース不足を避けるために必要な人材を確保して、オウンドメディアを始めましょう。
記事のチェックをする人、編集する人、全体的な流れを把握する人、メディアの方針を考える人などの役割が必要です。
リソース不足は、いずれ失敗につながってしまう重大な原因です。リソースの確保をするだけでも、継続した更新ができるのでオウンドメディアの効果も得られる可能性が高くなります。

まとめ

いかがでしょうか?オウンドメディアで失敗する原因について紹介しました。
長期的に目標を立てて、継続していくことによって、失敗したとしてもその原因がわかります。原因がわかれば、軌道修正することは可能です。
一番避けたいのは、途中でやめてしまうことなのです。着実に成長させて売上げを出していきましょう。

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追うべき数字を決める!コンテンツマーケティングの目標設定【KPI一覧付き】

いざコンテンツマーケティングを始めようとなった際、目標が無いと何から始めて良いかがわからず、つくるコンテンツに関して正しい判断ができません。
そして、運用時にも「コンテンツを配信すること」が目的になってしまい、本来あるべき姿に向かっていないというようなことも多々見受けられます。

そうならないためにも、コンテンツマーケティングに対して何を期待するのかを明確にして、その役割を言語化し数字に落とし込む必要があります。

コンテンツマーケティングの役割を決める前に、まずは事業単位で何が課題なのかを洗い出してみましょう。

フォームに必要事項を入力すると資料をダウンロードできます。

中山佳子

記事の投稿者: 中山佳子

Appmartでコンテンツ制作を担当しています。toC向けのメディアを多く担当してきました。SEOを意識した記事を作成します。

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