「リード獲得」は、新規顧客になる可能性の高い、見込み顧客を獲得することです。リード獲得によって、企業は売上をアップさせたり事業を拡大できたりします。
しかし「リード獲得のためには、具体的にどのようなことをすればよいの?」と、思う方もいるのではないでしょうか。
リード獲得の方法がわからなければ、売上をアップさせられず、業績が伸び悩んでしまうかも知れません。
本記事では、「リード獲得ってどのようなことを指すの?」という方のために、リード獲得の概要、具体的な方法、効率よくリード獲得をするためのおすすめツールも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
- リード獲得の目的
- リード獲得の具体的な方法
- リード獲得後に売上をアップさせるためのコツ
リード獲得とは?
リード獲得とは、「これから顧客になる可能性の高い、見込み客(リード)の獲得」を意味します。
リードとは自社の商品に関心を寄せている人や企業を指し、獲得したリードへの訴求と営業をすることで、商品購入などの成果へとつなげやすくなります。
では、リード獲得にはどのような目的があり、メリット・デメリットはどこにあるのでしょうか。
リード獲得をする目的
リード獲得の目的は、受注件数を増やして売上を向上させることにあります。
しかしリードは自社に興味をもっている段階なので、自社が売りたいものだけを営業をするとミスマッチが起こり「この会社はしつこいな」と受け取られ、逆効果に終わる可能性が高いです。
売上につなげるためには、リードが自社商品への理解を深められるよう様々な施策をし、購買意欲を高める必要があります。
つまりリード獲得の目的は、できる限り多くのリードを集め、彼らの購買意欲を高める施策をし、将来の売上アップを狙うことにあるのです。
リード獲得のメリット
リード獲得のメリットは、受注件数増加が見込める顧客を対象とし、効率的な営業ができる点にあります。
効率的な営業ができれば、必要な人材・資源を重要度の高いリードに対して投入できるので、無駄なコストを削減できます。
結果、企業全体の生産性向上・収益の増加が期待できるのです。
リード獲得にはターゲットと目標の設定が大切
リード獲得には、ターゲットに応じた具体的な目標数値を設定することが大切です。
具体的な目標数値を設定することで、「いつまでに」「どのようなリードに」「どのくらい訴求するのか」が明確になり、目標が達成できる確率が高まるからです。
必要なリード獲得数を算出するためには、以下の手順で行いましょう。
- KGI(重要目標達成指標)の設定
- KPI(重要業績評価指標)の設定
- KPI達成のための必要なリード獲得数を算出する
どのような顧客をリードにするかは、企業によって異なるので、自社にとってどのような顧客層がリードなのかを確認しておきましょう。
リード獲得の具体的な方法・施策
リードを獲得するためには自社に最適な方法を取り入れることが成功への近道ですが、「具体的にどのようなことをするのか」がわからなければ、施策に着手できません。
リード獲得の方法には、オンラインを使った方法とオフラインを使った方法があります。
以下では、オンライン・オフラインに分け、リード獲得の方法・施策を解説していきます。
オンラインを使ったリード獲得の方法・施策
オンラインを使ったリード獲得では、見込み顧客との距離が物理的に離れていても問題がなく、低コストから始められます。
特にオフラインの施策に比べて、幅広いリードへ訴求できる点も魅力だといえるでしょう。
オンラインを使ったリード獲得の方法には、主に以下の7つがあります。
コンテンツマーケティング・SEO
コンテンツマーケティングとは、オウンドメディアなどの自社メディアで記事や動画などのWebコンテンツを制作・発信し、自社商品を知らない潜在顧客層へ訴求する方法です。
ユーザーにとってプラスになるコンテンツを発信し、自社サイトへの流入数を増やすことでリード獲得へとつなげます。
ターゲットとなる潜在顧客層が関心を寄せているテーマを選び、キーワードの検索回数を調査するなど、検索エンジンでの上位表示を狙うSEO対策も行いましょう。
検索エンジンで記事を上位表示できれば、より多くの潜在顧客の目に留まり、多くのリード獲得が期待できます。
一度自社メディアを上位表示できれば継続的な効果が見込めるので、安定性を重視した施策だといえるでしょう。
Web広告
Web広告を活用したリード獲得では、テキスト形式・動画形式など、ターゲットに合わせた配信方法を選択可能です。
広告を見たターゲットユーザーが興味を抱き、広告をクリックして商品ページ等へアクセスすることで、リード獲得につながります。
Web広告には、主に以下の3種類があります。
- リスティング広告:検索されたキーワードに連動して表示される
- ディスプレイ広告:Webサイトやアプリの広告枠に表示される
- 動画広告:バナー広告枠などに動画で配信する
ターゲットユーザーに合わせ、最適な形式のWeb広告を選びましょう。
SNS
Instagram、FacebookなどのSNSも、リード獲得に効果的なツールです。
SNSはリアルタイムでの情報発信に特化したメディアであり、拡散力が高いことが特徴なので、より多くのユーザーに訴求することができます。
具体的には、自社商品やユーザーが気になる情報を発信することで、リード獲得を狙います。
ターゲットが使用しているSNSを使い、リードが高い関心を寄せる情報を発信しましょう。
ウェビナー
ウェビナーとはオンライン上のセミナーのことで、実際のセミナーよりも開催コストを削減しつつ、より多くの人が参加できます。
物理的な距離に左右されずに誰でも参加できるので、商品情報を幅広い潜在顧客へ伝えられる可能性があります。
自社に関連度が高いテーマに絞ってウェビナーを開催することで、そのテーマに関心が高い層を集客できるので、テーマによっては意欲の高いリードを集められます。
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーは読者に対して有益な情報をWeb上でダウンロードできる資料にまとめたものです。課題解決のための方法や導入事例集、や市場調査レポートなども該当します。
潜在層から購買意欲の高い顕在層まで幅広いターゲットを設定できるため、リード獲得の手法として重宝されています。
リード獲得の方法は、自社のWebサイトにホワイトペーパーを掲載し、ダウンロード希望者に個人情報を登録してもらうというものです。
ホワイトペーパーに関してはこちらで詳しく解説しているので、併せてご覧ください。
「ホワイトペーパーとは?期待できる効果や活用方法、制作のポイントまで一挙ご紹介」
オンラインカンファレンス
オンラインカンファレンスとは、Web上で開催する大規模なイベントのことです。
参加者が出展側の講演を聞いたり、チャットでのやり取りができるので、企業側の情報を積極的に入手したい人が集まる傾向にあります。
購買意欲の高いリードを獲得できる可能性が高いので、来場者がターゲット層になりうるかを判断し、開催を検討しましょう。
リード獲得の方法は、講演への質問をしてきた見込み顧客、チャットでやり取りをした見込み顧客の情報を得ることです。
オフラインを使ったリード獲得の方法・施策
オフラインを使ったリード獲得では、見込み客と直接関わる、ネットでの情報収集ができない見込み顧客に訴求できるという特徴があります。
以下、オフラインのリード獲得の方法を4つ紹介します。
セミナー・展示会開催
セミナー・展示会を開催すれば、自社商品に高い関心をもっている層と直接関われます。
来場者との商談・名刺交換などの方法で、リード獲得を行います。
見込み顧客に商品を実際に使ってもらったり名刺を交換できたりなど、オンラインでは難しいことが可能なので、自社の魅力をよりアピールする場にもなるでしょう。
吊り広告・看板広告
電車の車内の吊り広告や街中の看板広告は人目につきやすいので、幅広い潜在顧客層に訴求できます。
広告を見て、興味関心を抱いた人からの問い合わせによって、リードを獲得する方法です。
電車の広告や予算が多く必要ですが、タクシー車内の広告などであれば、比較的予算をおさえて広告を展開できるでしょう。
記事広告
雑誌・新聞などの記事に広告を掲載してもらえば、見込み顧客からの問い合わせが期待できます。
記事内の広告を見て問い合わせる人は、自社商品に興味をもっている状態なので、購買意欲の高いリードだといえます。
ターゲットが読むと考えられる媒体を選び、広告を載せましょう。
DM
DM(ダイレクトメール)とは、FAX・郵送で自社商品等に関する資料を相手に送ることです。
DMを見て、自社に興味を抱いた人からの問い合わせによって、リードを獲得します。
商品の写真が入ったはがきなどを、直接見込み顧客に届けられるので、商品の紹介がしやすくなります。
自社に興味のない層にDMを投函すると、逆効果に終わる可能性が高いです。
基本的にはオンラインの方法を使い、補助的にオフラインの方法を使いましょう。
リード獲得後に売上をアップさせるコツ
リード獲得は売上アップのために行われるので、獲得後はリードを選別・育成しなければなりません。
リード育成から選別まで、購買率を向上させるための施策を解説します。
リードを育成するリードナーチャリング
リードナーチャリングは、獲得したリードを育成することです。
リードの育成とは、Webでの情報発信・メルマガの配信などを通じ、見込み顧客と継続的に関わりをもつことを言います。
目的は、継続的な情報発信で相手の商品への購買意欲を高め、成約へとつなげることです。
情報を得やすくなった現代では、顧客が商品を買うまでの検討時間が長くなり、同じ商品でも比較サイト・SNSのレビューなどを見て検討します。
つまり購入に至るまでの流れも複雑化しているのです。
そこで中長期的視野で見込み顧客を育成し、購買意欲を向上・維持させることで、営業を効率的に進められるようにしたのです。
リードナーチャリングは成約機会損失予防・営業活動の効率化などのメリットがあり、良好な顧客獲得につながります。
リードを選別するリードクオリフィケーション
リードクオリフィケーションは、育成段階のリードを「購買意欲の高さ」を基準にして選別することです。
購買意欲の高さを判別するには、「メルマガの開封率」「Webサイトからの資料請求率」など、見込み顧客の行動を分析します。
行動を分析した見込み顧客にスコアを付け、上位スコアの相手を「購買意欲の高いリード」として選別します。
目的は、成約率の高いリードを絞り込むことで効率的な営業を促すことです。
選別したリードに対して集中して営業すれば、成約率が向上する可能性が高まるでしょう。
顧客満足度向上を図る顧客体験(CX)向上
顧客体験(CX「Customer Experience」)向上とは、「商品購入前から購入後までの顧客体験を価値あるものと捉え、それを向上させること」です。
顧客のCXを向上させるためには、以下の施策をします。
- 見込み顧客の興味あることを分析し、それに応じた広告を表示する
- 見込み顧客が知りたい情報を、知りたいタイミングで提供する
- カスタマーセンターなどで、丁寧なフォローをする
見込み顧客のCX向上は、成約・商品のリピーター獲得などへ連鎖していきます。
獲得したリードは、育成・選別・CX向上で購買率向上につなげられるので、実践していきましょう。
リード獲得に便利なツール
リード獲得のオンライン施策には様々な手法があります。
自社に適した方法とツールを使うことで、効率的なリード獲得へとつなげられるでしょう。
リード獲得を効率的に進めるために、便利なツールを紹介します。
SEO管理分析ツール
自社サイトでコンテンツマーケティング・SEOを行う場合に、便利なツールです。
競合の流入キーワードを調査したり成約改善に必要なコンテンツを可視化したりなど、SEOマーケティングを進める上での欠かせない機能が備わっています。
ヒートマップ分析ツール
ヒートマップとは、Webサイト上のユーザーの行動データを色の濃淡で視覚化したものです。
ヒートマップ分析ツールでは成約率改善のために、「成約したユーザーとそうでないユーザーの差」「成約したユーザーが閲覧した箇所」などを分析し、改善に活かせます。
MAツール
MAとはマーケティング活動を自動化し、顧客情報管理・分析などを一元的に管理することです。
MAツールの中には、見込み顧客を分析してランク付けをし、獲得したリードを選別できるものもあります。
インサイドセールツール
インサイドセールスとは顧客訪問をしない営業活動の形式です。
相手を選んだ上で営業をするので、購買意欲の高い見込み顧客獲得に適しています。
インサイドセールスツールは、自社に適した営業先を商品内容・訴求点に応じて紹介してくれます。
ウェビナーツール
ウェビナーツールは、Zoomなど複数ありますが、中には集客・配信・配信後のログ分析などが可能なものもあります。
平均視聴時間やアンケートの回答など、様々な角度からウェビナーの結果を分析できれば、ウェビナーによるリード獲得を効率的に進められるでしょう。
リード獲得のために、上記ツール活用を検討してみましょう。
まとめ
リード獲得は見込み顧客を新規顧客にするためのものです。
自社に合ったリード獲得方法を選ぶことで、効率よくリードを獲得できます。
しかしリードは獲得して終わりではありません。
購買意欲の高さを基準として、リードを選別・育成することで売上へとつなげられます。
リードを獲得し、新規顧客へと育成することで、売上アップにつなげましょう。
Appmartではリード獲得のための戦略策定から、制作物の作成まで行っております。
リード獲得に課題を感じている方はお気軽にお問い合わせください。