コンテンツSEOとは。3つのポイントを押さえて内部対策を固める

集客や認知のため自社サイトを立ち上げたが、思うようにコンテンツの検索順位が上がらず検索流入数も増えない、クリックされても離脱率が高いなど、担当者様からご相談をいただきます。

このような事態になっている、もしくはならないためにもコンテンツのSEO対策は必須です。
Webマーケティングで、より多くの顧客を発掘・育成していくためにも、SEOをうまく取り入れていきましょう。

近年「質」が問われるなか、Web上の新規・リピーターを増やすために、「なぜコンテンツSEOが重要なのか」と「Googleアルゴリズムの理解」という点をふまえ、全6ステップの3段階にわけてコンテンツSEOのポイントをご紹介します。

なぜコンテンツSEOが必要なのか

SEO(検索エンジン最適化)とは「Search Engine Optimization」の略であり、作成するコンテンツに、SEOの要素を入れることで、検索結果の上位表示を狙います。

コンテンツが評価され上位表示されれば、検索結果上のページのスクロールや遷移数を最小限に抑えられるので、コンテンツをユーザーに発見してもらいやすくなり、オーガニック(自然検索)の流入数の増加が期待できます。
また、こういった仕組みを利用したのが「コンテンツSEO」です。

ただ、コンテンツSEOの施策を行ううえで、SEOに有利なキーワード(共起語や関連語句)だけを入れても記事コンテンツが不自然になる場合があります。
コンテンツマーケティングという観点から、ユーザーにとって有益な情報を発信するためには、SEOだけではなく「人の視点」から生まれる企画力・編集力でWeb接客していくことも忘れてはいけません。

人の視点の落とし穴

「人の視点」を持つということは、主観や主張が検索ユーザーとすれ違う可能性が出てきます。このようなズレを起こさないよう、検索ユーザーの心理データを抽出し、客観的な結果をふまえて作成する必要があります。

検索エンジンに適応させたコンテンツ・サイトの価値向上が可能になるということを念頭おいて取り組みましょう。

成功にはGoogleアルゴリズムの理解が必要

コンテンツSEOを行ううえで「Googleアルゴリズム」の理解は必須です。
検索エンジンアルゴリズムは、ユーザーの検索意図を理解し検索結果上で適切な情報を表示すること、同時にインターネットの秩序を守るために存在します。

2003年に初めてアップデートが行われ、それ以降ではサイト情報の質を評価するパンダアップデート、リンクの質を評価するペンギンアップデートなどさまざまなアップデートが実装されています。

また、SEOキーワードが不自然に詰め込まれ理解度が低下していないか、Webページはストレスなく表示されるか、など検索ユーザーにとって快適に利用できる要素もアルゴリズムとして組み込まれています。

アップデートは定期的に行われており、適用後は大きく順位が変動することがあります。2017~2018年に行われたアップデートの特徴は「質」と「独自性(一次情報)」ことが重要視されました。

日々変更が加えられているため、それらをすべて把握することは難しいですが「ユーザーにとって有益な情報を渡す」という点では、検索エンジンも人間も同じ考えにいたるのではないでしょうか。

ポイント①:作成の判断をする

ニーズを探る

検索クエリや競合コンテンツを見てキーワード選定

SEOを行うにあたっては、”書きたい(主張したい)こと書くだけのコンテンツ“ではなく、SEOキーワードの選定をしたうえでコンテンツ作成が基本です。
キーワードプランナーといったツールでキーワード(クエリ)を抽出し、選定しましょう。

抽出データの一覧には、検索クエリと直近の検索回数が表示されるので、まずは検索クエリに注目します。

たとえば、検索ボリュームが「10,000~30,000」と多いキーワードほど競合サイトが多く、コンテンツの質や量も問われます。しかし、コンテンツ化して上位表示されれば検索回数が多いほど検索流入が見込めるため、多くのユーザーに発見されやすくなります。

反対に検索クエリのボリュームが「10~100」であれば、上位表示されても検索数は見込めません。しかし、オウンドメディアの立ち上げ時やコンテンツ数が少なく、メディアの力がない場合は、少ない検索クエリからコンテンツ化し、ロングテールSEOで評価をつけていく方法が有効です。

これらを踏まえたうえで、上位を狙いたい検索語をフォーカスキーワードとして選定。そして、キーワード検索ツールを用いて、関連語句を探りましょう。

ユーザーニーズを分析し需要と供給のギャップを埋める

キーワードを選定したあとは検索ニーズを読み取りましょう。キーワードの検索結果で「購入したい」「知りたい」「探している」などの顕在化したニーズを持っているのか、まだ直接的な行動に移るつもりはない、興味・関心のある見込み客なのか、検索結果から仮説を立ててユーザーの心理を分析してください。

この段階で、コンテンツ制作側とユーザー心理の距離が縮められれば、ギャップを最小限に抑えられるでしょう。ユーザーの心理状態にマッチしたコンテンツ作りが基本なので、共起語・関連語句以外にも「Yahoo!知恵袋」のような質問サイトの閲覧数の多い内容も把握します。
ユーザー心理を把握したうえで制作の判断をしていきましょう。

ポイント②:ペルソナに対して有益な構成にする

ペルソナの設計

SEOキーワード、関連キーワード、検索結果から得られるニーズをもとに、ユーザー心理を把握したあとはペルソナを設計します。

【ペルソナ例】

  • 性別:男性
  • 年齢:26歳
  • 職業:○○社の ○○部 所属
  • 年収:400万
  • 趣味:サッカー観戦、テレビゲーム、筋トレ
  • 課題・悩み:最近肩こりがひどい、リラクゼーション施設に興味がある

かなり簡単に書きましたが、上記のような人物像を「ペルソナ」として設定します。

Webは、地理的な制約を受けず、全世界に対し門戸を開いています。大衆に受ける一般的な内容では差別化が難しくなり、情報の価値も薄れてしまいます。
そこで、ターゲットユーザーを絞り込み、絶対数を確保して確実にユーザーへ情報を届けられるようにします。

サイト全体のペルソナ設計は基本ですが、コンテンツ単位のペルソナも考えていきましょう。

ペルソナ設計がしっかりと行われていれば、記事のタイトル、リード文、言い回しなど細かなところに良い影響を与えるはずです。その細かな表現や言葉の選び方で、読み手側がより自分事としてとらえやすくなります。
ペルソナの設計に詰まったら、キーワード選定やニーズの段階を行き来して考えをまとめてください。

ニーズを満たす記事構成

キーワード選定、ニーズ、ペルソナ設計ができたら、記事構成(アウトライン)を作りましょう。
サイトの訴求ポイントを押さえ、ペルソナのニーズを満たせるよう、常に読み手のことを考えて決めていきます。

結論を先に書き、その証明を解説する構成パターンや、検索ニーズの背景にある欲求を掻き立てるよう、課題解決の手順を示す記事構成などさまざまです。

その他にも構成を作るうえで手掛かりになるのは、共起語・関連語句です。

検索者が求めている要素を抽出し、情報の網羅性や具体性、そして一貫性のある記事構成にすると、多くのユーザーニーズを満たすことができるでしょう。

ポイント③:振り返りと「定石」の蓄積

継続と振り返り

継続配信と振り返りで勝ちパターンを見つける

結果はすぐに出るわけではありません。定期的な更新で常に新しいコンテンツを配信し、サイトがアクティブであることをクローラーやユーザーにアピールします。
コンテンツ配信を継続することは、比例的に評価対象になるコンテンツが増えるので、長期的なSEO設計をしているのであればやるべきです。

継続中は、サイト単位、コンテンツ単位で1ヵ月や3ヶ月、半年を目途に振り返りを行います。サイト全体では各KPIの進捗状況はどうか、どこを伸ばせば目標値に達するのか。コンテンツ単位では、imp(表示回数)、クリック数、CTR(クリック率)、CVR(成果率)、離脱率、直帰率、滞在時間などを見ていきます。これらの数値をもとに分析を行い、仮説を立ててSEO効果測定を行いましょう。

検索順位はそれほど上位ではないがCTRやCVRが高いコンテンツ。表示回数は多いが離脱率が高く、タイトルの見直しが必要なそうコンテンツなど、さまざまな効果を見ることができるでしょう。
各数値から読み取れる「パターン」があれば、今後のコンテンツ作りに役立てられます。

リライトで改善する

定期的な振り返りをしたあとは、必要であれば記事の改善(リライト)を行います。

現状の記事に足りない点、関連する記事、流入キーワード(SEOで上位を狙えると思われるもの)を追加します。また。記事に挿入する画像枚数を増やすなど見やすさでも評価が改善します。

日々更新されるアルゴリズムによって評価軸の変動があるため、コンテンツのSEO対策に絶対的な正解はありません。

しかし、ユーザーにとって有益な情報を発信していくことで、コンテンツのファン(アンバサダー)になってもらい、拡散やナチュラルリンク(被リンク)が生まれることで評価の向上にもつながります。

継続配信と振り返りを繰り返し、コンテンツSEOの対策をマスターしていきましょう。

コンテンツSEOを追求し続ける

コンテンツSEOを追求するには、検索エンジンアルゴリズムの理解や、クローラー、ユーザーを意識することが重要です。

しかし「正解」がなく、担当者にとっては悩ましいところ。
仮説を立て、検証の結果をコンテンツに反映させつつユーザーに評価されるコンテンツ配信を目指していきましょう。

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松田 慶司郎

記事の投稿者: 松田 慶司郎

オウンドメディアの運営からコンテンツマーケティングのサポート、各種プロモーションの企画など、集客におけるWEBマーケティング全般をお手伝いさせて頂いております。 Twitter:@nanamenoshiten

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