検索エンジンの検索結果で上位表示させるためには、SEOへの対応が重要なことはご存知の方が多いでしょう。そこで、SEOに効果的なHTMLコーディングを行い、上位表示しやすい環境を作ることが重要になります。
本記事ではSEO対策におけるHTMLコーディングの重要性やポイントについて解説していきます。
この記事でわかること
- SEO対策におけるHTMLコーディングの重要性
- SEO対策に効果的なHTMLコーディングの方法
- SEO対策向けのHTMLコーディングのポイント
もくじ
SEO対策においてHTMLコーディングは重要
検索エンジンはコードを解読してサイトの内容を理解するため、検索エンジンに適切に評価してもらうための正しいコーディングが重要となります。
しかし、HTMLなどの記述はルール化されているわけではないため、開発者によってコードの記述方法が異なり、ブラウザによって互換性がないということもあります。
このような課題を解決する方法として、W3Cコーディングを遵守することが重要となります。
W3Cに則ったコーディングが前提
W3Cとは「World Wide Web Consortium」の略で、Web技術における標準化を推進する国際的な非営利団体の名称です。Web技術とは、サービスの品質を決めるHTMLやCSS、XMLなどが挙げられます。
Webサイトは、閲覧するブラウザやブラウザのバージョンが異なることで、Webサイト閲覧時の挙動が異なるケースが起こります。このようにブラウザやブラウザのバージョンが異なった場合においても正常にWebサイトが閲覧できるような互換性が求められます。
このようにインターネットでは互換性が重要とされており、W3Cに則ったコーディングは互換性を保証することに繋がります。ユーザーの利便性や開発者の負担軽減のためにも、Web技術の標準規格に基づいたHTMLコーディングを行うようにしましょう。
SEO対策に効果的なHTMLコーディング
ここでは、SEOの主要HTMLタグのコーディングの方法について紹介します。
titleタグ
titleタグは検索結果に表示され、ユーザーが一番最初に目にする部分となるため、重要なタグの一つとなります。そのため、30字程度でユーザーがクリックしたくなるようタイトルを意識する必要があります。
titleタグには上位表示を狙ったキーワードを含める必要があります。また、タイトルの末尾はデバイスなどによって省略されることがあるため、対策したいキーワードはなるべくタイトルの前の方に入れるようにしましょう。
hタグ
ページの見出しに当たるhタグも、ページの内容を伝える重要な要素となります。ユーザーの検索キーワードとページの関連性を検索エンジンに伝達するためには、titleタグ同様にhタグにも対策キーワードを含める必要があります。
また、SEO観点からみると必ずしもhタグの順番が重要なわけではありませんが、タグの構成が適切でなければユーザーがページ内容を正しく理解することが難しいため、ページ構成に沿って適切にhタグを設定することが求められます。
descriptionタグ
descriptionタグとは、ページ内容を100字程度で説明するタグです。titleタグ同様に検索結果に表示される部分となるため、クリック率に大きく影響する要素となります。
ユーザーの検索キーワードとの関連性を示すためにも、対策キーワードやそれに関連するキーワードを入れましょう。
descriptionタグが未設定の場合は、検索エンジンが自動生成した文章が表示され、文章がおかしくなることもあるためあらかじめ設定をしておきましょう。
aタグ
aタグ(アンカータグ)とは、テキストにリンクを設置する際に用いるHTMLタグです。aタグを設定したテキストは、青色で表示されます。
検索エンジンは、ページ内のリンクを辿ってページの評価を行います。そのため、アンカーテキストにリンク先の内容を簡潔に表現する文言を入れ、検索エンジンに分かりやすく内容を伝えられるようにしましょう。
imgタグ
imgタグ(イメージダグ)には、画像の説明文であるalt属性を設定するようにしましょう。検索エンジンのクローラーは、画像の内容を正確に理解することができないため、画像の内容を文章にして伝える必要があります。
また、alt属性を設定していると画像が正しく表示されない時にどのような画像が使用されているのかをユーザーに伝えることができます。
liタグ
liタグ(リストタグ)は、箇所書きリストを作る際に使用するタグです。箇条書きで説明する際は、liタグを使ってコーディングすることでユーザーの読みやすさに貢献するだけでなく、クローラーにも正確に読み込んでもらえるようになるため、強調スニペットで表示される可能性が高まります。
強調スニペットとは、Googleの検索結果画面の最上部に表示される仕組みのことで、よりユーザーの目に付きやすいような形で表示されるため流入数の増加を期待することができます。
ここまで複数のタグについて解説してきましたが、SEOに最適なHTMLコーディングを心がけることで、効果的なSEO対策を行うことができます。
SEO対策に効果的なHTMLコーディングのポイント
SEO対策におけるHTMLコーディングでは、以下の3ポイントを意識しましょう。
セマンティックコーディング
セマンティックコーディングとは、ページ内に記述されたメタデータを一定の規則に従って付与することで、検索エンジンが内容を理解し処理しやすいようにコーディングすることです。
HTMLでは、header・footer・nav・articleなどのタグ定義が例として挙げられます。このHTMLタグを利用して文章の意味やページの構造を明確にすることで、検索エンジンが理解しやすくなります。
header
headerタグは、Webサイトの導入部分の要素をまとめるために使用します。
最上部に用いられることが多いですが、特に位置が決まっているわけではありません。
会社やWebサイトの名称、ロゴ、グローバルナビゲーションなどが含まれます。
footer
footerタグは、Webサイトの末尾の要素をまとめるために使用します。
ここには、会社概要や利用規約、プライバシーポリシーなどが含まれます。
SEOに直結する部分ではないですが、フッターにサイトマップを設置することで回遊率向上の可能性が高まります。
nav
navタグ(ナビゲーションタグ)は、headerタグ内に設置されることが多く、グローバルナビゲーションやパンくずなど主要なナビゲーションに使います。
グローバルナビゲーションとは、Webサイトの全ページに共通して設置されるメニューのことです。Webサイト内の主要なページへのリンクがまとめてあるため、ユーザーはWebサイトの内容を把握しやすくなったり、目的のページへたどり着きやすくなったりします。
article
articleタグは、ブログやニュースサイトの記事などの独立した要素に使用します。
同じページの中で複数回使用しても問題ありません。
上記のようなタグを用いてセマンティックコーディングを行うことで、ユーザーの検索キーワードとページ内で提供する情報とがマッチングする確率が高くなり、SEOに効果的となるのです。
構造化データマークアップ
セマンティックコーディングを導入することで、検索エンジンは以前よりもサイトやページ内容を理解できるようになりました。しかし、まだ完全ではないためWebページの構造を検索エンジンに適切に伝えることができる「構造化データマークアップ」が重要となります。
構造化データマークアップとは、テキストの情報やコンテンツの内容を適切に理解してもらうための記述方法のことです。
構造化データマークアップのメリットは、検索エンジンがコンテンツ内容を理解しやすくなるだけではなく、検索結果画面にリッチザルトが表示されることです。リッチザルトが表示されると、ユーザーは検索結果に表示されているページに回答があることがわかるため、クリック率が向上しやすいとされています。
コアウェブバイタル対策
コアウェブバイタルとは、Googleが発表しているWebページのUXにおける重要指標を指します。コアウェブバイタルには次の3つの指標があり、UXで核となる考え方となります。
- LCP(読み込み時間)
- FID(インタラクティブ性)
- CLS(ページコンテンツの視覚的な安定性)
これらの指標を満たすためには、HTMLコーディングやCSSの構造等が最適化されていなければいい評価を得ることができません。そのため、コアウェブバイタルを意識したコーディングが重要となります。
コアウェブバイタルの指標を満たしているかGoogle Search ConsoleやPageSpeed Insightsを使ってチェックしてみましょう。
このように、3つのポイントを意識したコーディングにより、SEOでの上位表示が実現できるようになるのです。
まとめ
SEO対策においてHTMLコーディングは重要な要素の1つです。しかし、正しくコーディングしなければ順位向上につながらないこともあるので意識が必要です。適切なコーディングを行い、SEOの効果を発揮するための土台を整えていきましょう。
SEO対策に関して、こちらにまとめていますので、是非ご覧ください。