オウンドメディアでブランディングするメリット。戦術を支える柱づくり


オウンドメディア運用をするうえで、戦術的なコンテンツマーケティングだけでなく、戦略となるブランディングは意識できているでしょうか。戦術だけでは会社やメディアとしての価値を確立することは難しく、マーケティングとブランディングの補完関係によってはじめて醸成されます。
今回は、オウンドメディア運用におけるブランディングについてマーケティングとの違いやメリットについてご紹介します。

ブランディングの意味

ブランディングとは「商品や企業のイメージを印象付けること」です。「安心・安全」といったら○○会社。赤・緑・オレンジのコンビニはセブンイレブン。など言葉やカラー、ロゴやアイコン、キャラクターといったビジュアルで印象付けることができます。

これらのイメージを確立するためには、ブランドの方向性として競合調査(3C)、ペルソナ設計などが必要です。そのうえで、ブランディングイメージを発信していくのが通常の流れになります。発信する手段はマーケティングの領域になります。

ブランディングするメリット

ブランディングの大きなメリットは下記3点です。

1. 競合との差別化

商材・会社の強みや他社との違い、ターゲットなど明確であるほど商品や会社が持つカラーがはっきりします。そのため、ブランディングがはっきりしない会社・商品に比べたら印象に残りやすく選ばれやすいということです。
また、ブランディングは、採用にも影響があります。働く上でのマインドや将来のビジョンなど採用サイト、その中のコンテンツ、サイトのビジュアルなど、メッセージが一貫していることで印象に残りやすくなります。

2. 顧客の獲得

ブランディングイメージと会社・商品を結び付け、認知させることができれば、新規獲得、リピーター(LTVの向上)の獲得にもつながります。SNSやTVCM、ラジオ、看板、デジタルサイネージなどさまざまなチャネルから情報発信できるので、ターゲット層に合ったチャネルからの接触がポイントです。

3. 信頼獲得

ブランディングを行うことで口コミの広がりや「○○社なら安心」という認識を持ってもらいやすくなります。ほぼ同じ価格、機能を持つ商品A、商品Bがあったとして、商品Aの会社のほうが知名度が高く、安心・安全なものと広く認識されていた場合、消費者は商品Aを選ぶでしょう。
to C向けの商材はSNSでの口コミの広がりが強く影響していましたが、最近はBtoB系の企業でも会社代表や部署担当者の顔出しでのSNS活用が目立ってきているため、to Bの領域でも口コミや情報シェアの効果は今後大きく影響すると思われます。

マーケティングとの違いは?

同じ顧客獲得戦略として用いられるマーケティングですが、ブランディングとは何が異なるのでしょうか。
まずは、両方の用語について解説します。

  • マーケティング:手法、戦術、市場拡大
  • ブランディング:方向性、戦略、認知拡大

マーケティングとブランディングはお互い補完関係にあります。
商品やサービスなどの方向性を決める部分をブランディング(戦略)と呼び、ブランディングが決まったあと市場拡大していく部分をマーケティング(戦術)と呼びます。今回のテーマであるオウンドメディアはマーケティング(戦術)に当てはまります。

ブランディングで土台を固めておかないと、マーケティングで一貫したメッセージが発信できないなど、実行するなかでやりづらさを感じる可能性があります。自社や商材のターゲット、強味、他社と違うところ、など客観的に見る必要があるでしょう。

オウンドメディアでできるブランディング

オウンドメディアがあれば、自社の情報をネット上へ自由に発信できます。さらに、広告費用もかかりません。また、会員制にしユーザー情報を得るとより詳細なマーケティングが可能となります。
具体的にオウンドメディアでブランディングをするメリットについて解説します。

自社メディアを持てる

自社ドメインを持ち、SEO対策を行ったコンテンツの配信をしていけば自社メディアを成長させることができます。継続的にメッセージを発信できる場として資産になります。デザインに自信がない場合でも、WordPressでテーマを選んで簡単につくれます。ターゲットに合わせてサイトデザインやクリエイティブを工夫できるので自由度は高いです。

SEOコンテンツで広くリーチできる

ブランドイメージ合わせたコンテンツで潜在顧客の発掘が可能です。また、SEOコンテンツによって多くの層にリーチできるというメリットもあります。中長期的な運用が必要ですが、見込み顧客の開拓にはおすすめです。

顧客との長期的なコミュニケーションがとれる

オウンドメディアは、広告のようにすぐCV(目標達成)するような仕組みではありません。
認知拡大、市場拡大につながるコンテンツを更新し続け、長期的に顧客と接触し顕在層へ育成できる強みがあります。そこで一貫したメッセージがコンテンツやメディアのデザインに反映できれば、イメージも定着していくでしょう。

信頼・共感の獲得

メディア運営やコンテンツ配信で「信頼・共感を得る」ことが「ファンを増やせる」ことに繋がります。ただ、発信するコンテンツには責任をもつことが大事です。ターゲットにとって有益か、第三者を傷つけていないか、自社商品に興味をもってもらえるか、顧客からの印象を上げるためには、コンテンツ作りも課題です。

シェアしてもらいやすい

SNSと連携することで、Twitter、FB、など外部サービスへのユーザーに拡散の期待ができます。SNSという場に情報が回れば、シェアされてコンテンツへのIMPやCRCも上がるかもしれません。

ブランディングする際の注意点

ブランディングする際の注意点は競合分析に使ったマトリクス図、ポジショニングマップなどを確認して自社の強み、特徴をよく把握した上でイメージを固めることが必要です。

そのうえで「戦略→戦術が一貫していること」を確認しましょう。そうでないとマーケティング(戦術)もなりたたず、齟齬が生まれるためです。とくに立ち上げ時はよく方向性を固めておくべきでしょう。

まとめ

ブランディングを行い、一貫したメッセージでマーケティングができれば「競合との差別化」「顧客の獲得」「信頼獲得」などさまざまなメリットを得ることができます。
集客や認知向上のためにオウンドメディアを使って発信し、ターゲット層への認知拡大を目指していきましょう。

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コンテンツマーケティングにおいて、なぜペルソナを設計するのかといえば特定の人に刺さるコンテンツをつくるためです。
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とくにtoBにおいては、名前や年齢などのデモグラフィックデータよりもターゲットとなる人物の心理が重要になります。

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中山佳子

記事の投稿者: 中山佳子

Appmartでコンテンツ制作を担当しています。toC向けのメディアを多く担当してきました。SEOを意識した記事を作成します。

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