GA4で権限付与する方法とは?画像付きで解説!

GA4-kenngennhennsyuuGoogleアナリティクス4(GA4)の導入・運用を行う中で、権限付与を行う機会もあるでしょう。複数のメンバーや外部パートナーとデータを共有する場合、適切な権限設定がされていないと、誤操作や情報漏洩といった重大なトラブルにつながるおそれがあります。そこで本記事では、GA4の権限の基本から具体的な権限付与の手順、管理時の注意点を解説します。

GA4の権限とは?

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まず本項では、GA4における権限について以下のポイント別に解説していきます。

・GA4は「アカウント」と「プロパティ」の階層構造がある
・GA4におけるユーザー管理

GA4は「アカウント」と「プロパティ」の階層構造がある

GA4では、チームでの分析・管理作業を効率化するために、ユーザーごとに適切な「権限」を付与することが重要です。

従来のUAとは異なり、GA4では、アクセス管理の基本となる階層構造として「アカウント」と「プロパティ」が用意されています。アカウントは全体の管理を行い、プロパティは特定のWebサイトやアプリごとに別れる分析の単位です。

ユーザー権限はそれぞれの階層に個別に設定し、プロパティ単位で細かな管理が可能となっています。必要最小限のアクセス範囲でチームメンバーを管理することができます。

GA4におけるユーザー管理

GA4では、ユーザーごとに適切な役割を付与し、必要な作業だけを許可するのが基本です。

管理者(Admin)や編集者(Editor)など、役割ごとに許容される操作範囲が明確に分かれており、業務内容に応じて柔軟に設定できます。特に外部の業務パートナーや分析担当者との連携では、セキュリティと業務効率の両立に大きく貢献します。

GA4で権限を付与する必要性とは?

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続いて本項では、GA4で権限を付与する必要性について、以下の点を解説していきます。

・複数メンバーによるデータ活用のための権限分担
・人的ミスやデータ流出リスクを防ぐ
・業務委託や外部パートナーとの連携時に必要

複数メンバーによるデータ活用のための権限分担

GA4は、1人の担当者だけで完結するツールではありません。マーケティング担当者、広告代理店、開発担当者、データアナリストなど、役割の異なる複数のメンバーがそれぞれの視点でデータを活用するため、適切な権限分担が求められます。

すべてのユーザーに管理者権限を与えると、意図しない変更や設定ミスのリスクが高まってしまうでしょう。そのため、閲覧だけで十分なメンバーには「閲覧者」権限、施策単位の操作が必要な担当者には「編集者」権限を付与するなど、権限の切り分けが必要です。

人的ミスやデータ流出リスクを防ぐ

GA4での権限設定は、情報セキュリティの観点からも重要です。全てのユーザーに高い権限を与えてしまうと、操作ミスによる設定変更や、誤って大切なデータを削除するといったトラブルが発生する可能性があります。

また、権限設定を蔑ろにしてしまうと、内部不正や情報流出のリスクも高まるでしょう。リスクを最小限に抑えるためには、ユーザーごとに必要な最小権限を設定することが基本です。各ユーザーには業務遂行に必要な最低限の権限のみを与え、それ以上の操作は管理者が担う体制を整えることが、組織全体のリスクマネジメントにつながります。

業務委託や外部パートナーとの連携時に必要

GA4を運用する中で、外部の広告代理店や開発会社などの業者と連携する機会も少なくないでしょう。

第三者にGA4のデータを共有する際、メールでデータを送付するなどの手法はセキュリティリスクが高いため、権限を設定したうえで直接アクセスしてもらうのが安全です。

たとえば、広告運用だけを任せている代理店であれば、「閲覧者」または「アナリスト」の権限で十分な場合も多く、操作権限の範囲を制限することで情報漏洩や設定変更の事故を防げます。このように、GA4の権限付与は外部との安全な情報共有を実現する手段としても不可欠です。

GA4の権限の種類とは?

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本項では、GA4の権限の種類について、以下のポイントから解説していきます。

・各権限の違い
・イベント・コンバージョン管理における操作制限

各権限の違い

GA4ではユーザーに「管理者」「編集者」「アナリスト」「閲覧者」といった役割を割り当てることができます。

管理者はすべての設定とユーザー管理が可能で、編集者は設定変更ができるもののユーザー管理はできません。アナリストは探索レポートの作成が可能で、閲覧者は閲覧のみに限定されます。

各権限ごとに行える操作を把握したうえで業務内容に応じて適切なロールを割り当てることで、適切な運用とセキュリティを両立できます。

イベント・コンバージョン管理には操作制限がある

GA4のイベントやコンバージョンの設定は「編集者」以上のロールでないと変更できません。アナリストや閲覧者には、イベントの編集や削除は許可されていないため、誤操作を防ぐ意味でも適切な制限が設けられています。

特に重要な目標設定や広告連携と関連するデータには慎重な管理が必要であり、操作できるロールを限定することで安全な運用の実現に繋がります。

GA4で権限を付与・編集・削除する手順

では実際に、GA4で権限の付与・編集・削除といった手続きを行う際にはどのような操作が必要なのでしょうか。本項では以下の点について詳しく解説していきます。

・ユーザー追加・削除の操作手順
・既存ユーザーの権限を変更する方法
・ユーザーの操作履歴やアクセス状況を確認する方法

ユーザー追加・削除の操作手順

GA4のユーザー追加は、以下の手順で行ってください。
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① 右下の歯車マーク「管理」をクリック→「アカウントのアクセス管理」

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② 画面遷移後右上の「+」マークをクリック

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③ 「追加したいユーザーのメールアドレス」、「付与する権限」をそれぞれ入力、選択し、右上の「追加」をクリック

また、ユーザーのアクセス権を削除する場合は、以下の手順で行ってください。
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④ 「アカウントのアクセス管理」画面より、対象ユーザー欄の右にある「…」マークをクリックし、「アクセス権を削除」をクリック

既存ユーザーの権限を変更する方法

既存ユーザーの権限変更を行う際は、以下の操作が必要となります。

※まずは「アカウントのアクセス管理」画面に遷移してください。
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① 権限を変更したいユーザーの右にある「…」マークから「権限の編集をクリック」

保存ボタンを押すことで権限の変更が反映されます。変更履歴は表示されないため、必要に応じて別途記録を残しておくと安心です。

ユーザーの操作履歴やアクセス状況を確認する方法

GA4自体では詳細な操作履歴の確認はできませんが、ユーザーのアクセス状況は「アクセス管理」から確認可能です。
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管理体制を強化するためには、定期的な権限の棚卸しに加え、操作ログを確認する環境の整備も検討するとよいでしょう。

GA4の権限管理における注意点とは?

続いて本項では、GA4の権限管理における注意点を以下のポイントから解説していきます。

・不要な権限付与によるリスク
・アクセス権の定期的な見直し
・GA4活用の最適化に向けた運用ルール作り

不要な権限付与によるリスク

すべてのユーザーに高権限を与えることは、設定ミスや意図しない変更のリスクを高めます。GA4の運用では、ユーザーごとに業務に必要な最小限のロールを設定することが鉄則です。

特に外部関係者に対しては「閲覧者」や「アナリスト」など制限された権限を付与し、操作範囲を明確にすることで、リスクを低減できます。

アクセス権の定期的な見直し

GA4のユーザー管理は一度設定すれば終わりではなく、定期的な見直しが必要です。担当者の異動やプロジェクトの終了に伴い、不要となった権限を放置すると、情報漏洩の原因となるおそれがあります。

四半期ごとの監査や、年度ごとの棚卸しをルール化し、誰が何の権限を持っているかを常に把握しておくことで、組織のセキュリティ向上につながるでしょう。

権限設定に関するルール作り

GA4の権限設定は、業務の属人化を防ぎ、誰でも安全に使える環境を整えるための基盤です。企業内で「誰にどの権限を付与するか」「変更や削除は誰が承認するか」といった運用ルールを明文化しておくことで、トラブルの未然防止に役立ちます。

また、社内教育やマニュアル整備を進めることで、データ活用の幅を広げながら、安全性も確保できる運用が可能になります。

まとめ

本記事では、GA4の権限付与の手順や注意点などについて解説しました。GA4における権限管理は、データの安全性と活用効率を両立させるうえで欠かせない要素です。管理者・編集者・閲覧者といったロールの違いを理解し、必要最小限の権限を設定することで、誤操作や情報漏洩のリスクを回避できます。また、プロジェクト体制や組織変更に応じて、定期的に権限を見直すことも重要です。GA4の運用最適化するにあたって、権限設計の見直しから始めてみてはいかがでしょうか。

佐藤廉

記事の投稿者: 佐藤廉

Appmartディレクターの佐藤です。 宣伝、Webライターを経験後、Webマーケティングの世界に入りました。 趣味はゲーム、ファッション、スポーツ観戦です。

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