テキストや画像だけではなく、動画コンテンツはとても身近なものになりました。例えば、MMD研究所の調査によれば10~60代の男女の実に82.1%が毎日Youtube動画を見ているとされています。このような時流の中で大きな注目を集めているのが、「動画SEO」です。この記事では、その動画SEOについて詳しく解説していきます!
この記事でわかること
- 動画SEOとはなにか
- 動画SEOの効果
- 動画SEOのやり方
動画SEOとは何か
SEOはSearch Engine Optimizationの略で、検索エンジン最適化という意味。端的に言えば、特定のキーワードでの検索上位表示を目指すための施策です。SEOでは、ユーザーが持つ検索意図に対して明確な回答を示せるようにサイトを設計し、上位化を狙います。
動画SEOについても考え方は同様で、サイトの一要素として掲載している「動画の内容」や「その掲載方法」を調整することで訪問ユーザーの満足度向上を実現し、検索エンジンからのサイト評価アップにつなげていくという考え方になります。
そもそも何故、動画コンテンツが必要なのか
動画が人々にとって身近なものであることは先に示した通りですが、より具体的に、動画を掲載することでどのような効果が期待できるのでしょうか?いくつか例を考えてみましょう。
差別化に繋がる
ジャンルによって差はありますが、一般的には動画を積極的に取り入れているサイトはまだ主流とは言えないでしょう。そんな中で興味深い動画を適切な方法でサイトに掲載していれば差別化に繋がり、ユーザーから高評価を受けやすくなると言えます。
また、動画を取り入れることでサイトや運営元のイメージアップも可能です。よりユーザーフレンドリーな作りを採用していることでユーザーからの高評価を受けることもあるでしょうし、時流に乗ったサイト・運営元というブランディングも実現できるでしょう。
印象に残りやすい
動画では、出演者の身振り手振りや声、アニメーションやCGなどによる演出など、多くの手法を交えて情報伝達を行うことができます。人によっては、文章は単調または難解に映ってしまい内容が理解されないことがありますが、動画を用いればそのリスクを軽減できます。
また、動画をサイトに埋め込むことで、サイトの見栄えを良くすることができます。見栄えの良いサイトであれば読み手にストレスを与えにくく、読み手が注意力を保って読み進められます。その結果として、読み手にサイトの内容が伝わりやすくなるでしょう。
文字で説明しにくい事項も説明できる
文字は情報伝達の主軸を担う重要なツールですが、伝達したい内容によっては他のツールを利用する方が望ましい場合もあります。例えば、料理レシピの伝達を考える場合、調理する様子を見せながら口頭や文字テロップで補足できる動画の方が適しているでしょう。
他にも、顧客に対してわかりやすく伝えるための商品紹介動画などは王道ですが、説明を動画化することによって細かなポイントや使用感のイメージなども伝えやすくなります。
既にご紹介したように、動画では文字のみならず音声やアニメーション、CGなど多くの手法を用いて情報を伝えることができます。様々な手法を交えて情報伝達を図ることで、ユーザーにとってより分かりやすい情報伝達を実現しやすくなるのです。
SNSでの拡散が期待できる
SNSでは情報として有益かどうかという観点だけではなく、その伝え方が面白いかどうかなど、別の視点から評価を受けることもあります。その点、動画では様々な手法を用いて情報伝達を行うことができるため、文字だけの情報よりもSNSで評価を受けやすいと言えます。
ひとたびSNSで話題となれば、サイトへの大きな流入を見込めるほか、継続ユーザーを獲得できる可能性もあります。このようなことから、SNSの活用はサイト運営上でも重要で、そのポテンシャルを最大化するためには動画活用が望ましいのです。
サイト評価向上(SEO効果)が期待できる
これまでご紹介してきたように、適切に動画を用いることでユーザー満足度向上が期待できます。また、動画を掲載したサイトは、そうではないサイトの53倍のSEO効果を得られるという説もあります。動画の掲載は、運営サイトの上位表示施策として非常に有効なのです。
また、検索エンジンが行うサイト評価の軸に「サイトでのユーザー体験」があり、これを評価するために「ユーザーのサイト滞在時間」が使われています。サイト上で動画を見てもらえばサイト滞在時間も伸びるため、当該サイトの高評価に繋がりやすいと言えます。
動画SEOの効果
ここまでで、サイト運営における動画の重要性については確認できました。ここからは、動画SEOで得られる効果について、簡単に解説していきます。
検索流入が増える
動画SEOで得られる効果として、検索流入の増大が挙げられます。動画SEOではどのような動画がユーザーにとって役立つかを考えたり、どのような設定をすれば動画の内容が正しく検索エンジンに伝わるかを考えたりすることになります。
この考え方に基づいて設計された動画は、サイト上でのユーザー体験を良化することができます。検索エンジンはユーザーにとって役立つサイトを上位表示するのですから、動画を適切に使用したサイトは検索上位に表示されやすくなるのです。
Youtubeでの露出増
動画SEOに基づいて設計された動画は、動画投稿サイト、例えばYoutubeでも上位表示を狙いやすくなります。なお、動画投稿サイトには様々なプラットフォームがありますが、その一般認知度や利用度から言って、Youtubeに動画を投稿するのが望ましいでしょう。
先に述べた通り、Youtube動画は多くの人にとって非常に身近なものです。そこでの露出を増やすことで、SNSでの拡散やサイトへの流入などが期待できます。「動画SEO」に取り組んでYoutubeでの露出を高めることは、大きな機会創出に繋がると言えます。
Youtubeで上位化するための動画SEO
ここからは、Youtubeで動画SEO行うコツを解説します。Youtubeで多くの再生回数や高い視聴者維持率を獲得できれば、Googleにも評価されやすくなるでしょう。
検索キーワードやニーズを意識する
動画制作の前に検索ボリュームや当該キーワードでの競合動画分析を行い、動画のキーワード、テーマを戦略的に決定しましょう。検索ボリュームが少なすぎたり、キーワードで検索したときの競合が強すぎる場合には、キーワード変更を検討すべきと言えます。
上位化テクニックを意識する
Youtubeで上位表示を狙うためには、動画の内容のみならずテクニカルな設定も重要です。例えば、タイトルの左側や概要欄にキーワードを入れる、適切な数のメタタグを設定する、動画内でキーワードの使用を心がけるなどを心がけるようにしましょう。
情報の正確性を意識する
間違った情報を含んだ動画は視聴者から低評価を受けやすく、SEOでも逆効果となってしまいます。特に、トレンド変化で求められる回答が変わったり、技術革新や社会情勢の変化などの影響で正解が変わったりするテーマを扱う場合は注意が必要です。
Googleで上位化するための動画SEO
続いて、Google検索で動画を上位化するためのコツを見ていきましょう。下の動画では、Googleのプロダクトマネージャーであるダニエレさんが動画SEOベストプラクティスを紹介しています。以下では、特に強調されている点について簡単に解説していきます。
動画を含むページを一般公開する
動画を含むページは、WEB上で一般公開されている必要があります。また、動画はページ内で目立つ場所にあり、かつ複雑な操作なしで再生できる状態でなくてはなりません。これら指針は、Googleがユーザーファーストの姿勢を打ち出している以上、当然と言えます。
Googleに動画を見つけてもらう
Googleは動画を発見するために様々な手法を用いています。動画の中で例示されているのは、動画を埋め込む際のHTMLタグ、構造化データ、そして動画サイトマップの3つです。それぞれ適切な方法で作成するため、以下の点が重要です。
HTMLタグ(<video width=”300″ height=”150″>、<embed />、<iframe>、<object> など)を使いましょう。構造化データ及び動画サイトマップについては、それぞれGoogle公式に作成ガイドが公開されています。そちらを参考にしながら進めるのが良いでしょう。
構造化データについてのGoogle公式ガイドはこちら
動画サイトマップについてのGoogle公式ガイドはこちら
Googleに動画内容を理解してもらう
構造化データは、Googleによる動画の存在認識のみならず、動画内容の理解にも用いられます。動画内では「Schema.org」というサイトを参考に、VideoObjectという形式を用いて必須プロパティと複数の推奨プロパティを含んだファイルを作成することが推奨されています。
構造化データは例えば、動画のタイトル、動画の内容説明、動画の長さ、サムネイルやビデオコンテンツファイルのURLなどを含むことになります。より詳しい説明が必要な場合、Googleの公式サイトに記載がありますので、チェックしてみましょう。
VideoObjectについてのGoogle公式ガイドはこちら
動画にサムネイルを設定する
サムネイルを利用可能にしておくことで、検索結果画面に動画が表示される「動画機能」を利用できます。サムネイルがない場合はテキストのみの表示となり、視認性が下がってしまいます。以下のような方法で、動画のサムネイルを有効化することができます。
・HTMLに<video>タグを使っているならばposter属性を指定する(自作サムネイルを登録)
・動画サイトマップでタグを指定する(自作サムネイルを登録)
・構造化データでthumbnailUrlプロパティを指定する(自作サムネイルを登録)
・Googleに動画コンテンツファイルの取得を許可する(Googleに生成してもらう)
なお、自分でサムネイルを作成する場合、JPEGやPNGを始めとするファイル形式指定や、望ましいサイズ(60×30 ピクセル以上)などに留意する必要があります。詳しい画像規定は、以下のGoogle公式ページで確認するのがよいでしょう。
Googleに動画コンテンツファイルの取得を許可する
Googleによる動画コンテンツファイルの取得を許可すると、いくつかの追加機能を利用できます。それらは例えば、検索画面での動画プレビュー表示機能、関連クエリにおける検索画面での動画表示、動画にチャプターを追加するキーモーメント機能などです。
Googleによる動画コンテンツファイルの取得を許可するためには、動画のURLやドメインをnoindexタグやrobots.txt ファイルでブロックしないこと、「MPEG」「MOV」「AVI」などのGoogleがサポートしている拡張子で動画を作ることなどが大切です。
まとめ
動画が多くの人に親しまれている以上、集客施策を考えるうえで動画の活用は非常に有効な手段となります。本ページでご紹介した動画SEOを実践して、適切な動画を適切な形で掲載することで、自社サイトや動画そのものへのアクセスアップが期待できるでしょう。
動画自体がない場合は、弊社もしくはグループ会社サービス「ムビサク」にご相談くださいませ。