【トンマナとは?】ルールを決めてブランディングと品質担保に役立てよう


集客の方法として、多くの企業が取り組んでいるオウンドメディアマーケティング。
オウンドメディア運営を成功させるためには、SEO対策やSNS連携などさまざまな手法がありますが、「トンマナ」については考えられていますでしょうか。

トンマナを設定していれば、企業の色を出すためのメディアのデザイン。ユーザーにとってわかりやすく、見やすいコンテンツが作成できます。また、あらかじめ「トンマナ」を決めておくと、複数人が制作に関わるうえで一定の品質を保てるので、細かく決めておきたいところです。
今回は、オウンドメディアを運営するうえで必要な「トンマナ」についてご紹介いたします。

トンマナ=ブランディング

「トンマナ」とは、「トーン&マナー」の略で、一般的なWEB業界用語です。広告や文章表現の領域においてデザインやトーンの一貫性を保つための“ルール”として使われます。
例えば、商品やサービスのホームページを作る際に、その企業の商品をイメージしたブランドカラーや文字のフォントを設定することで世界観を統一させたり、ユーザーが理解しやすいようデザインや文章の構成をルール化したりすることです。

メディア制作において、トンマナのルールで作成された広告や画像、記事は全体の雰囲気を統一し、そのメディア“らしさ”として表れます。結果、その特徴のおかげでターゲットに対して印象付けがしやすくなり、ブランディングやCVの獲得につながるでしょう。

SEO記事において文章トンマナは必須

とくにオウンドメディアにおいては、SEOを意識したコラム記事の作成を行うことが多く、文章の表記ルールとしてトンマナを設定している企業は多いです。トンマナを設定することで、記事の品質が一定に保てるのでユーザーにとって読み進めやすいコンテンツにできるからです。

記事の良し悪しを個人の価値観や書き方に任せてしまうと、品質の差が激しくなり、それを整えるための編集者による修正工数がかかってしまいます。このような事態を起こさないためにも、トンマナの設定を行い、ある程度ルール化された内容に沿って記事作成を行うことが大切です。
一度細かく設定しておくと、社内社外のライターはもちろん、どの編集者でも品質が一定保てるため安心です。
可能な範囲で文末表現や漢字のひらき、設定したターゲットのペルソナ像などを共有しておくことで、ブレの少ないコンテンツにできるでしょう。

トンマナの作成ポイント

それでは、さっそくトンマナを作成するポイントをご紹介します。
トンマナを作成する際に、ぜひ参考にしてください。

文末表現

一番重要なのは文末表現の統一です。
基本的に「です・ます調」か「だ・である調」になると思われますが、ターゲット層や扱うコンテンツ、メディアの方針に合わせて適切な表現にしましょう。

表記の統一

文章の表記のトンマナには、最低でも日本語・記号・英数字の3種類があります。その際にトンマナを作成するとしたら、以下のように行うのがおすすめです。

【日本語(ひらがな・カタカナ)】
コンテンツとして扱うジャンルで頻出が予測される単語があれば、表記をあらかじめ指定しておきます。
例えば、「出来る」といった単語は「できる」とひらがなにするか、漢字で表記するかを指定します。また、英語のブランド名や商品名はカタカナにするのか、アルファベットにするのかを指定しておきます。これだけでも、個人の独断によるばらつきを回避でき、読みやすくできます。

【記号】
記号の場合は、使用できる記号の種類を決めておくことが必要です。ターゲット層を加味した使用可能な記号の選定はもちろんですが、半角と全角のどちらを使うかの統一。「」や『』、【】の使用基準の統一も必要です。
「!」「?」などの感嘆符に関しては、次の文章の前にホワイトスペースを追加して、記号をよく見えるようにする、というルールもあります。

環境依存文字については、あらかじめ使用を禁止しておくと良いでしょう。最悪記事のタイトルが文字化けしてしまうなど、致命的なミスとなってしまう可能性があります。

【英数字】
英数字は基本的に、半角と全角のどちらかを指定しておきます。全角、半角では「100」と「100」のように文字の両側にできるスペースに違いがあり、全角半角が混在すると読み手の集中力を欠くので結果として読みづらさにつながってしまいます。
また、タイトルに英数字を使う場合は、検索結果一覧での表示のされ方に影響があります。全角ですとどうしても表示スペースをとってしまうので、半角で統一したほうが良いでしょう。

文字数制限

タイトル・大見出し・小見出しをそれぞれ何文字以内で書くのか設定しておきます。それぞれの見出しの中で書かれる文章に対しても、文字数を制限しておきましょう。
記事全体の文字数なのか、一つの見出しごとに想定文字数を設定しておくのか、ひとつの情報だけボリュームが大きすぎないよう、バランスのとれるルールを設定しておくと良いでしょう。

構成基準

構成を指定します。基本的には、導入→大見出し1→大見出し2→……まとめ。という大枠や、画像を入れる位置を指定することがあてはまります。

「大見出しの下には必ず画像を入れてから本文を書く」など文章の構成を指定しておきましょう。また、内部リンクの追加・表記に関するルールとして挿入する位置や追加する最低数を指定しておきましょう。図などにしておくとわかりやすいです。

また、「画像は何枚以上使う」「本文内にアイキャッチ画像を使うことができるか」など画像の扱いについても構成で指定しておきます。執筆テーマによって構成案の流れは変わると思われますが、ベースとなる構成があると判断に迷いにくくなり、その分進めやすくなります。

SEO対策

SEO対策に関係するルールでは、主にタイトルにSEOキーワードを必ず入れて、本文には関連キーワードを含める、という方法をとる場合が多いでしょう。また、構成案の大見出しや小見出しになるべくSEOキーワードを入れられるようにしておくなど、クローラーからの評価を受けやすいよう、ある程度ルール化しておくのが好ましいです。

NG表現の指定

禁止しておきたい、なるべく避けたい表現を決めておきましょう。
例えば、誇張表現、ターゲットを傷つける攻撃的な表現、CVに設定している商品・サービスに対するマイナス表現や競合を紹介する場合の注意点など。
コンテンツを配信することで、読み手に誤解を与えたり、マイナスイメージを植え付けたりする可能性を考慮して、問題となりそうな表現はトンマナの禁止ルールや文章のレギュレーションとしてまとめておきましょう。
こういった配慮ができないと、“炎上”やクローラーからの低評価、最悪メディアの閉鎖に追い込まれます。情報を発信する者として留意しておきたいところです。

まとめ

トンマナは、作成するまでは面倒に感じられるかもしれませんが、一度決めておけば後から「どうすればよいか」という判断に迷う部分を潰せます。
記事を読むユーザーにも好印象を与えやすいだけではなく、記事を書く側も書きやすくなり、記事のクオリティもあがります。また、ペルソナ設定とも密接に関わってくるものなので、ターゲット設定含めトンマナは競合メディアをよくリサーチしたうえで設定すると良いでしょう。

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中山佳子

記事の投稿者: 中山佳子

Appmartでコンテンツ制作を担当しています。toC向けのメディアを多く担当してきました。SEOを意識した記事を作成します。

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